雪の中、仲間に笑顔で指摘する札幌ＭＦ浅野（中央）

　Ｊ１北海道コンサドーレ札幌ＭＦ浅野雄也（２７）が、復帰後初ゴールで残留への望みをつなぎにいく。チームは９日、アウェー・湘南戦に臨む。左太もも裏の肉離れで戦列を離れていた浅野だが、前節３日のＣ大阪戦（１△１）で後半１１分から約３か月ぶりに出場を果たした。 　シュート２本を放つも「試合勘の部分が。普通にしんどかった」。納得の復帰戦とはならなかったが、久々の一戦を終えての“リバウンド”などもない。湘南戦は、離脱前最後の出場となった８月１０日福岡戦以来のスタメンが濃厚。「セレッソ戦は途中出場だったので試合の入りも難しかった。今回はゴールという形でチームに貢献できたら」。自身のＪ１通算１００戦目となる先発ピッチで、目に見える結果を追い求めていく。 　“アクシデント”にも動じない。札幌市内は７日未明から雨交じりの雪が降り、練習開始時の午前１０時に３センチの積雪が記録された。宮の沢の練習場は白く覆われ、スタッフらが除雪した一部分でのボール回ししかできなかった。本番２日前、調整に狂いは生じたが、浅野は「雪は大変だけど、札幌って感じがしますね」と笑顔で不安を一蹴した。 　負ければＪ２降格が決まる可能性がある大一番だが、勝てば上位との差は縮められる。「まだ可能性があるし、全然マイナスには捉えてない。簡単な話、全部勝てばいいだけの話なんで」。残り３戦、全勝での逆転残留だけを信じ、浅野が全力を尽くす。 （砂田　秀人） 　◇札幌のＪ１残留の行方　勝ち点３３の札幌は、次節９日のアウェー・湘南戦に敗れると、降格決定の可能性が出る。同日、１７位柏と１６位新潟が対戦。勝ち点３９の柏が敗れた場合、残り２戦で勝ち点差６と追いつける可能性はあるが、柏が引き分け以上だと勝ち点差が７以上となり１８位以下が決まる。柏が勝った場合、勝ち点４０の新潟が対象に変わるため、札幌が湘南に引き分け以上なら、残留の可能性は残る。