リオ五輪・レスリング女子で金…土性沙羅さんが故郷・三重県松阪市で市職員になって1年 地元で続ける“恩返し”
土性さん: 「現役の時から、すごく地元の方にはたくさん応援してもらっているので、何か恩返しができたらいいなとは思っていて。すごい自分のためにもなっているなとも思いますし。アスリートしていたら絶対経験することなかったことだった」
■関わる機会が減ったレスリング 3カ月ぶりの母校訪問に「疲れ吹っ飛びます」
職員として覚えることはまだまだたくさんあるが、日々成長を実感しているという土性さん。机の上にはレスリング選手時代の写真があった。
土性さん: 「全日本合宿の時の多分集合写真ですね、6、7年前ですかね」 レスリングには、今はあまり関われていないという。
土性さん: 「(母校の)至学館行きたいんですけど、ちょっと遠いので。あんまり行っていないです」 市役所職員として忙しい毎日を過ごしているが、6月1日、至学館大学を約3カ月ぶりに訪れた。
吉田沙保里さんら多くのメダリストを輩出した名門だが、市役所では若手でも、ここでは「偉大な先輩」だ。 土性さん:(学生たちに) 「なにか気になるとかいうことがあれば聞いてもらえれば、教えられる範囲で教えたいと思いますのでよろしくお願いします」
厳しい練習に耐えた思い出の場所。レスリングの練習は久しぶりだ。 土性さん: 「クラクラする。久しぶりにやると首痛くなりました」
後輩: 「だいぶきついですよ」 それでも、スパーリングではまだまだ学生を寄せ付けない。金メダリストの実力は健在だ。
土性さん: 「はい、もう楽しい(笑)。楽しいもう最高。青春時代を一緒に過ごしてきた仲間というか、やっぱりもう一緒におるだけで楽しいですし。もう日々の疲れは吹っ飛びますね」 後輩たちに囲まれ、リラックスした表情だ。
土性さん: 「現役中は、人に教えたりするのってすごい得意じゃなかったですし、コーチなんて無理やなと思っていたんですけど。市役所で働いて二年目ですけど人前で話したりとか、後輩たちを気をつけることはできたりするのかな。わからないですけど、今日だけはなんかできるのかなとか思った」 レスリングを離れて気づいた「もう一人の自分」。新たな気づきが成長の源だ。