井上尚弥 フェザー級転向は「あと何年という限られた中で逆算していかないといけない」
3日に東京・有明アリーナで、TJ・ドヘニー(アイルランド)を7回TKOに退けてボクシングの4団体統一世界スーパーバンタム級王座を防衛した井上尚弥(大橋)が、一夜明けた4日、横浜市内の大橋ジムで記者会見を行った。 今回、自身最大となる、前日計量の55・3キロから7・4キロ重い当日体重62・7キロで臨んだ尚弥は「前回と今回と、少しずつ減量方法も変えていったけど、試合中の動きもすごくいいし、自分の中ですごくフィットしているなという感覚ではあります」と振り返った。 増量の理由を「それ(対ドヘニー)もちょっとありますけど、このスーパーバンタムでどこまでリカバリーができるのかちょっと試したかった部分もあるし」と説明。試合では「できとしては別に悪くはない。動き的にもスピード、キレにしても別に悪くはないし、(重いと感じたのは)ホント微々たるもの。昨日のパフォーマンスに影響したかといったら、自分の中では思わない」と、影響しなかったという。 「ホントに名勝負と言われる試合、紙一重の試合になった時に、その数百グラムが左右するかなっていう感覚ですね」と話し、「次辺りにしっかりと、バッチリ来ると思います」と、12月に予定される次回の防衛戦への手応えを示した。 フェザー級への階級アップについては「カウントダウンってことはない。ただ、残りのキャリアを逆算すると、この辺りなのかなというのもなんとなく。その後10年もできるようなスポーツじゃないから、あと何年という限られた中で、そこは逆算をしていかないといけないとは思っているので」と、引退時期から逆算して考えていることを明かした。 「まだまだやれることがあるのであればやりたいと思うし、やる以上そういうものに挑戦していくというか、あと何ができるかっていう話だと、フェザー級に上げるしかないんですよ」と、スーパーバンタム級でやれることが限られてきていることを指摘。 「だからそこは慎重にやっていきたいなと。来年いっぱいはスーパーバンタムで(と以前、発言した)。その時も言ってますけど、1年半後、2年後の体は、結局その時になってみないと体っていうのはどうなっているのか(分からない)。2年たってもスーパーバンタムでまだできるんだったらやるし、だいたい逆算的にそのぐらいかなって計画を立てているぐらい」としていた。