南会津町の2カ所のスキー場が閉鎖へ(福島)
福島放送
南会津町では、6年後に町内4カ所のスキー場のうち2カ所を閉鎖する方針が示され、冬の観光や雇用に与える影響が心配されています。 南会津町は、町議会全員協議会で会津高原だいくらスキー場と、北日光・高畑スキー場について、6年後の2030年度末で閉鎖する案を示しました。 町商工観光課の渡部秀介課長は「2025年度いっぱいとなってしまうと、相当な地元、地域の人たちへの経済的な影響がすごくあるということで、雇用のバランスも含めて対応していきたいということがあります。」と話します。 理由として町が挙げるのが、財政負担の大きさです。 町によりますと、老朽化が進む設備の修繕などで毎年、町が負担する経費は4カ所のスキー場で合わせて約1億円に上ります。 また、20年ほど前までは、年間約50万人が訪れていたものの、利用者の減少傾向が続いているのも理由の一つ。 ただ、減っているとはいえ2023年度も22万人ほどが訪れていました。 南会津町観光物産協会の猪股裕一会長は「客が過去よりはだいぶ減っていますけれども、それでも10万、20万、そういう方がいらっしゃれば、それだけの経済効果が町中に発生して、非常にそういう冬場の事業としては非常にいい事業だったんですね。」と話します。冬の観光の中心となるスキー場の削減は、町内の宿泊施設や飲食店の経営にも影響するとみられています。 猪股会長は「夏の観光と冬の観光、冬の観光はメインがスキー客でしたので、そういう面では一つ、駒を失った感じはしますね。」とも話していました。 町はスキー場に限らず、所有するキャンプ場や道の駅などの観光施設についても、今後の在り方の検討を進めていて、来年1月下旬から2月にかけて町民に説明する予定です。