ガザ紛争死者の7割が女性・子ども、国連が報告書 最年少は生後1日の男児
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※この動画には遺体の映像が含まれています。視聴にあたり予めご了承ください。 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は8日、パレスチナ自治区ガザ紛争で確認された死者の70%近くが女性と子どもだったと発表し、国際人道法の基本原則に対する組織的な違反だと非難した。 イスラエルの在ジュネーブ国際機関政府代表部は、報告書の内容を否定した。 国連は3カ所の情報源で確認できた場合にガザ紛争による死者として計上している。国連の集計によると、ガザ紛争勃発から9月初旬までに確認された死者は8119人。パレスチナ保健当局が発表した死者数4万超という数字より、はるかに少ない。ただ、女性と子どもが大部分を占めるとの見方は一致している。 OHCHRの報道官は民間人の殺害について、多くの場合、戦争犯罪に相当する可能性があると述べた。 国連人権高等弁務官事務所 ジェレミー・ローレンス報道官 「国家や組織の政策に反し、民間人に対する広範囲・組織的な攻撃が行われた場合、こうした行為は『人道に対する罪』にあたる可能性がある。国家・民族・人種・宗教的グループに対する意図的な破壊的行為は、ジェノサイド(大量虐殺)に該当する可能性がある」 イスラエル軍は、ガザ地区の民間人を標的にしていないと主張している。イスラエル当局は、昨年10月7日の攻撃でイスラム組織ハマスは約1200人を殺害し、約250人をガザに連れ去ったとしており、報復措置としてガザへの攻撃を開始。 8日に発表された報告書で国連は、一度に5人以上死亡する事例が88%を占め、このことは、イスラエル軍が広範囲に被害をもたらす武器を使用していることを示していると指摘した。 国連が確認した死者のうち、最年少は生後1日の男児、最高齢は97歳の女性だったという。子どもは全体の44%で、年齢別では5─9歳が最も多く、次いで10─14歳、4歳以下と続いた。