「ふと鏡を見たら眉毛が繋がっていることも(笑)」ノーメイクで4人の子育てに奮闘した大友愛 自分を取り戻しつつある40代の今
パパ(柔道家の秋本啓之さん)は忙しくてなかなか家にいないし、誰かに預けるのも迷惑かもしれない。託児所に3人預けたら万単位の出費になる。さらに自分の美容院代がかかるんだからもう絶対ムリ!って。「ママー!」って泣いている小さい子を置いてまで美容院に行くなんて母親としてどうなんだろう、って勝手に思い込んでいたんです。頭がカチコチでしたね。でも子どもって、意外とやってみたら大丈夫だったりするんですよね。たまに親と離れて違う環境で遊んだらすごく楽しんでることもある。それなら親だって自分の時間をつくっていい。そういうことが最近ようやくわかってきました。
■40代で新たにはじめたこと ── 子育てはまだまだ続きますが、バレー選手として全力疾走した日々は今の大友さんの中でどんな風に生きていますか。 大友さん:私、家族のことはすごく大好きですが、家族と離れて外で「大友愛」としてお仕事できる時間も同じくらい大好きなんです。私が現役を引退したのはもう12年も前ですが、いまだにバレーの大会やイベントに行くと「あのときの活躍、感動しました」「五輪で応援してました」など声をかけていただくことがたくさんあって。あのときの自分が誰かの心に残っていることが嬉しいし、それってずっと家の中だけにいたら感じられないことですよね。だから家族との時間を大切にしていくのはもちろん、今後はどんどん外に出て誰かの背中を押せるようなことをしていきたい。そんな風に思えるようになりました。
自分の中の変化としてもうひとつ、最近になってビーチバレーを始めたことも大きいです。仲良しの先輩がビーチバレーをずっとやっていて、誘われて試しにやってみたらすっごく楽しかった。趣味なんですけど、今はビーチバレーに夢中です。 ── 元日本代表の実力があるのですから、ビーチバレーも余裕では? 大友さん:いえいえ。それがやってみて初めてわかったのですが、バレーボールとビーチバレーは全然違うんですよ。私のなかに染みついているインドアのバレーの考えを、ビーチバレーではいったん捨てないといけない。ボールコントロールの感覚が違うし、2対2で戦うからすぐに出番が回ってきてとにかく忙しいんです。現役のころのような動きは当然できないし、40歳を過ぎて体力も落ちてきているのに、また本気でがんばり始めた自分ってバカだなぁとも思います。でも、「できないことが悔しい」という気持ちを久しぶりに味わいながら、全力で動いて汗をかいてスッキリできる時間はすごく充実しています。