外で遊ぶ子どもに隣人が大音量の「モスキート音」 都議会議員がXで投げかけ賛否両論 “社会全体での子育て”は可能?
「ハード面では、公共施設を増やしたり、遮音壁や二重窓に補助金を出すという方法はあると思う。あとは法律面で、ルールを変えてしまうこと。東京都などのように、“子どもの声は騒音ではない”と規定することだ」
■「子ども嫌い」が公言しやすく、“社会全体で育てる”は可能?
「赤の他人の子どもに興味ゼロ」と公言している、36歳独身のスケさん。「上の階に双子の姉妹が住んでいて、22時ぐらいまでずっと走り続けている。こちらとしては眠れなくなるし、生活にも支障が出ている。モスキート音を鳴らした方にどの程度影響が出ていたかはわからないし、やり方が正しいとも思わない。ただ、マンションの管理人に言うと『子どもだからしょうがない』と返ってきて、泣き寝入りするしかないわけだ。そういう人たちの気持ちをどうするかは、この社会にまだ欠けている視点ではないか」と投げかける。 また、「子ども中心の社会、いきすぎていませんか?」とも思っているという。「“子どもなんだからしょうがない”で融通がききすぎている場面は、いろいろと感じる。私がまだ独身だからという話かもしれないが、不満を持つ人の多くはそういったところでの思い同調があると思う。そこで『子どもをいつか持つかもしれない』という言葉をかけられても、こちらとしてはなかなか割り切れない」と述べた。 別の子ども嫌いを公言する20代女性は、「子ども嫌いの人は冷たい・人間として欠陥がある」「自分が産めば価値観が変わるはず」という古い価値観の押し付けは今も存在すると指摘。そもそも、よだれや食べ物を散らかすなどが生理的に不快で、子どもが好きな人と嫌いな人は「根本的にわかり合えない」、保護者が「しょうがない」と開き直ることは間違いだという考えがあるようだ。
子どものいる世帯は年々減少。背景には、「子ども嫌い」を公言しやすくなったこと、SNS等でそういった人が可視化されたこと、強制的に求められる子育て協力への反発などがあるとみられる。 尾島氏は、「練馬区の不審者メールで、女児が『そろそろ暗いからお家に帰りなね』と50代くらいの男性から声かけされたというものがあった。昔であれば、子どもは地域で育てるということで、声かけなどをするわけだ。それが今はリスクになってしまい、下手すれば通報されてしまう社会になっている」との見方を示す。