現場作業を省人化・省力化、施工速度向上も…熊谷組など、高速道路更新にジョイント壁高欄
熊谷組はベルテクス(東京都千代田区)と共同で、高速道路更新工事に適用可能なプレキャストコンクリート(PCa)壁高欄「スライドジョイント壁高欄」を開発した。従来のPCa壁高欄と比べて、現場作業の大幅な削減や省人化・省力化、施工速度の引き上げにつながる。表面を平らにすることで外部からの水の浸入を防止し、耐久性や美観も向上できる。 スライドジョイント壁高欄は、床版とPCa壁高欄の接合にループ状鉄筋、PCa壁高欄同士の連結に鋼管を使用したフロリダ型。PCa壁高欄を設置する状態のまま保管でき、PCa壁高欄の反転や起こす作業が不要となる。鋼管継手を採用することで、PCa壁高欄端面がフラット形状でもせん断キーの効果を得られる。 床版に設置するPCa壁高欄は、車両衝突時の大きな荷重に十分耐えられる構造とするために床版とPCa壁高欄、PCa壁高欄同士を一体化する必要がある。従来のPCa壁高欄は一体化に特殊な材料が必要なため現場での作業が多く、労力と時間がかかることが難点だった。