中村女子高26年度に完全共学化 先行の3学科に続き普通、商業科も[山口県]
山口市の学校法人山口中村学園は9日、中村女子高校の普通科と商業科を2026年度から男女共学化すると発表した。4月から先行する形で看護科、調理科、福祉科で男子生徒を受け入れ校名を「山口中村学園高校」に変更することになっており、全5学科で完全に男女共学となる。 23年11月に看護、調理、福祉の3学科に限って25年度からの男女共学化を発表した際、残る普通、商業2学科については共学化の時期など未定としていた。 同市駅通りの同校で会見を開いた合志栄一理事長や鶴永幸彦校長らによると、3学科の男女共学化に伴い昨夏に実施したオープンスクールで男子生徒の参加が多く、推薦入試、一般入試とも全体の志願者数がこれまでよりも大幅に増加。このため、教職員の意見を聞くなどした上で、全5学科の男女共学化に踏み切ることにした。 中村女子高は少子化に伴い定員割れの状態が続いており、合志理事長は「時代の趨勢(すうせい)の中、男女を問うことなく人材育成の役割を果たす教育機関となっていくことが本校の進むべき道と判断するに至った」と強調。「全面的な共学化で女子高としての歴史は完全に終わるが、創立以来158年の精神はしっかりと継承し、進化、発展させ教育を通して地域社会に貢献していく」と述べた。 普通科はコースを再編し、25年度から「学際」「ファッション」「美容」の3コースを設置。学際コースは進学コースを改め、総合的な探求に力を入れ自ら考え主体的に行動できる生徒を育てる。美容コースは県理容美容専門学校通信課程とのダブルスクールにより、高校卒業時に美容師の免許を取得できる。