オリックスに敗れた中国代表はやっぱり弱い?!
WBCに向けての中国代表対オリックスとの強化試合が4日、大阪の京セラドームで行われ、中国代表がオリックスに2-5で敗れた。スコア的には善戦と言えるが、この日、中国が繰り出した6人の投手は全員がマックス130キロ台。オリックスの守りのミスもあって2点を奪ったが、わずか4安打で13三振と打線に迫力もなく、オリックスに簡単に重盗を決められて失点するなど、隙だらけのチーム。例え侍ジャパンがキューバか豪州に土をつけられても1次ラウンド突破だけは心配しなくてよさそうだ。 試合後の公式記者会見。 中国の印象を聞かれたオリックスの福良監督は、すぐに言葉が出てこない。少し考えて「守備はよかった」とポツリ。さすがにボロンチョンに言うわけにはいかず探した長所がそこだったのだろう。 中国の先発はロイヤルズ時代に3年連続2桁勝利をしているメジャー通算82勝の左腕、ブルース・チェンだった。だが、2015年5月のシーズン途中にリリースされ引退。今回、「中国のために、いや地球レベルで野球の発展に貢献できれば」と、WBC出場だけのために現役復帰してきた39歳。全盛期の面影はなく、最速は134キロで、その立ち上がりにオリックスの新助っ人のロメロに二死三塁からタイムリー二塁打を浴びて、あっさりと失点。二回には、二死一、三塁からダブルスチールを仕掛けられノーマークで2点目を献上。中島を勝負球のチェンジアップで三振に打ち取るなど、動かすストレートも含めて、さすがのテクニックは随所に健在ではあったが、攻略にてこずるようなピッチャーではなかった。 ブルース・チェンも「まだ高めにボールが浮く。これからブルペンで調整していく。2年前はもっと速いボールを投げていたが、これはチャレンジ。(WBCでは)球数制限の65球を目いっぱい投げたい。中国が勝つためにすべてを出し尽くす」と言う。マリナーズ、ナショナルズで監督を務めたマクレーン監督は、「皆さんは、日本戦の先発が気になるだろう。右か左が投げるよ」と煙幕を張ったが、このブルース・チェンが、中5日で10日の1次ラウンドの日本戦に先発してくることが有力と見られている。 「こういう大きなスタジアムでの経験を積ませたかった」(マクレーン監督)という理由で、めまぐるしく投手をつぎ込み、最終回に追加点を失うまでロメロの2ランだけに抑えたが、すべての投手のストレートが130キロ台。テンポの早さは気になるが、苦労する特殊球を持ったようなピッチャーもいなかった。 打線爆発といかなかった福良監督は「あれだけ目先を変えられてくるとどうかな?」と侍ジャパンを心配したが、いくら不振とはいえ、日本代表のメンバーがオリックス打線のように苦戦することは考えにくい。