どうなる?12.8最終決戦で決まるJ1王者…広島の快勝で神戸と町田の3チームに優勝の可能性が残る大混戦…神戸が湘南に勝てば自力V
今シーズンの町田は先制した試合で17勝1分け2敗、そのうち完封勝ちが実に12回を占める。6度のスコアレスドローを含めて、リーグ最少の31失点をベースに上位をキープしてきたJ1初挑戦の軌跡を、高校サッカー界の強豪、青森山田から異例の転身を遂げて2年目の黒田剛監督(54)は満足そうに振り返る。 「先制すれば自分たちがさらにギアをあげて、やるべきプレーを徹底できる点を選手全員が共有しているので、最後まで危なげなく対応できている」 最終節は神戸がホームのノエビアスタジアム神戸に湘南ベルマーレを迎え、広島がガンバ大阪のホーム・パナソニックスタジアム吹田に、町田が鹿島アントラーズのホーム・県立カシマサッカースタジアムにそれぞれ乗り込む。同時に神戸と広島は最終節前に、前者は敵地・韓国で、後者はホームでACLに臨む過密日程とも戦う。 神戸が湘南に勝てば勝ち点を72に伸ばし、広島と町田の結果に関係なく、リーグ戦を初制覇した昨シーズンに続いてホームで美酒に酔える。湘南のホームで対峙した4月の第9節では、後半終了直前に武藤がゴールを決めて1-0で辛勝している。 勝ち点1ポイント差で追う広島は、4位のガンバに勝ったうえで、神戸が引き分け以下に終わった場合に逆転優勝が決まる。さらに広島は得失点差も「+31」と、神戸と町田の「+22」に大差をつけている。このため神戸が負けて、広島が引き分け、さらに町田が勝って3チームが勝ち点69で並んだ場合でも優勝はほぼ確実な状況だ。 町田はまず5位の鹿島に勝ったうえで、神戸と広島がともに敗れれば勝ち点69で神戸と並び、得失点差で神戸を上回って史上初となるJ1初昇格、即、初優勝の快挙を達成する。鹿島にはホームで対戦した3月の第3節で、パリ五輪代表FW平河悠(23、現ブリストル・シティ)が決勝ゴールを決めて1-0で勝利している。 1ステージ制となった2005シーズン以降のJ1リーグで、勝ち点3ポイント差以内に3チーム以上がひしめく混戦で、最終節を迎えるのは10年ぶり6度目となる。そして、過去5度のうち2008シーズンの鹿島、2011シーズンの柏、2014シーズンのガンバが1位の座を譲らずにそのまま優勝を果たしている。