「またアメリカで試合がやりたい」井上尚弥が4度目の本場リング参戦の可能性…ド軍大谷&由伸観戦「刺激になった」
プロボクシングの世界4団体スーパーバンタム級統一王者の井上尚弥(31)=大橋=が10日、米ニューヨークから帰国。羽田空港で取材に応じ、「またアメリカで試合がやりたい」と条件が合えば、12月や来年以降、4度目となる本場のリングに上がる可能性を示唆した。 全米ボクシング記者協会の最優秀選手賞(シュガー・レイ・ロビンソン賞)授与式参加のため渡米した。ヤンキースタジアムで大谷翔平投手、山本由伸投手が所属するドジャースのヤンキース戦を観戦し、山本とは初対面。マディソン・スクエア・ガーデンでボクシング観戦するなど「刺激になる」滞在だった。また、ホテルや街でも大歓迎され、興奮して写真撮影を求める米国人の少年もおり、「来るたびに知名度が増していると感じた」と米国での試合に魅力を感じたようだ。 尚弥の海外戦は21年6月、米ラスベガスが最後。直近6戦は国内開催で、元世界ウエルター級王者ショーン・ポーター氏(米国)が「世界最高のスターになりたいならこっち(米国)での試合が必要」と主張。世界中で論議が巻き起こり、尚弥は「今や軽量級の本場はここ日本。日本のマーケット以上の物がアメリカにあるのなら喜んで行く」とSNSを通じて反論していた。 逆にファイトマネーなど条件が合えば、海外戦に問題はない。既に米国、サウジアラビアからオファーが届いているという。次戦は9月、都内でWBO世界スーパーバンタム級2位のTJ・ドヘニー(アイルランド)戦が有力視されるが、近いうちにモンスターの海外再上陸が見られそうだ。 米国滞在中にフェザー級転級について「あと1年とか」と来年を示唆。しかし、この日は「あと4、5試合は(現階級で)できる。再来年あたりには(体を)作れるんじゃないかな」と来年いっぱいまでスーパーバンタム級で戦う可能性が出てきた。(戸田 幸治) ◆井上尚弥の世界戦 過去22回の世界戦で海外開催は4回。米国ではラスベガス2回、カーソン1回。英国のグラスゴーで1回。米国での最後の試合は21年6月ラスベガスでのダスマリナス戦。直近6試合は国内で行われた。
報知新聞社