J3富山の吉平翼主将がJ2昇格プレーオフへ決意「最高の準備をしたい」
J2昇格プレーオフの決勝が7日、富山県総合運動公園陸上競技場で行われる。リーグ3位のカターレ富山と、同4位の松本山雅FCが対戦し、リーグ上位の富山は勝利、または引き分けでJ2昇格が決まる。富山のキャプテン、FW吉平翼(26)は「いよいよ今シーズン最後の戦いで、1年間戦ってきた集大成。チームはいい状態で、すごく気持ちも高ぶっている。最高の準備をしていきたいと思います」と意気込んだ。 昨季のリーグ最終戦では勝利したものの、勝ち点差で並んだ2位の鹿児島とは得失点差で下回り、3位となって昇格は消滅。選手たちは、がく然として悔し涙を流した。「去年と違うのは、自分たち次第で昇格できるということ。去年の悔しさを経験した選手がこの1年間、最後の1秒、1歩、得失点1にこだわってきた。本当にチームは変わりました」と手応え。チーム状況が良くない時も、粘り強く引き分けに持ち込むなど、地道に勝ち点を積み重ねてきた。 リーグ戦とは違い、プレーオフは一発勝負の戦いとなる。選手たちのプレッシャーや、周囲の雰囲気もガラリと変わる。1日のプレーオフ準決勝において、小田切道治監督は「ずっと平常心で練習していたが、試合が始まると一気に緊張感が高まった。やはり全国大会の決勝戦のように緊張感は違う」と話す。プレーオフ準決勝で、スタンドから応援していた吉平は「ベンチにいれば声を出すことも出来たが、見ている方がしんどかったですね。心臓がバクバクしてサポーターの気持ちがよくわかりました。でも、試合を通して我慢強くプレーし、本当に頼もしく感じました」とチームメートに信頼を寄せる。 今季、松本との対戦は、1-3、3-1と1勝1敗で互角の成績。「雰囲気も含めて、簡単な試合ではないと思います。攻守においてアグレッシブにプレーしたい。11年ぶりのJ2をみなさんで味わえたらと思います」と吉平。昨季の悔しさを胸に秘め、悲願のJ2復帰を引き寄せる。(中田 康博)
報知新聞社