株式・債券相場の急激な変動によって、数字を入手できた人が利益を得ることは困難になったが、ブレナー氏にとってそれはほとんど慰めにはならない。５年債や７年債など、米国債市場の一部の値動きを見れば、データに基づいて取引している人がいることは同氏にとって明らかだった。「それは間違いない」と同氏は述べた。

ＢＮＰパリバとみずほの担当者に通常業務時間外にコメントを求めたが、返答は得られていない。

誤解のないように言えば、ウォール街で不満を述べている人は、データを入手できた会社に怒りを向けているのではない。誰もがデータを手に入れたかったからだ。彼らの不満の矛先はほとんど政府のみに向けられている。

ウォール街ではミシュラーのカペロ氏ほど、政府のデータ処理担当者を辛辣（しんらつ）に評価している人はほとんどいない。

同氏のいら立ちの大きな原因は、こうしたデータ発表の問題が何度も繰り返され、多くの市場関係者を窮地に陥れていることだ。「完全に不公平だろうか？全くその通りだ。変更すべきか？もちろんだ。われわれは石器時代に生きているわけではない。解決するのは簡単なはずだ」と述べた。ＢＬＳは５月にも、消費者物価統計を不注意で予定より30分早くウェブサイトに掲載していた。

原題：‘It’s Just Atrocious’: Jobs Data Snafu Stirs Fury on Wall Street（抜粋）

--取材協力：Boris Korby、Edward Bolingbroke.

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