映画とともに成長する少年の姿が アルノー・デプレシャン監督『映画を愛する君へ』予告編
2025年1月31日より新宿シネマカリテほかにて全国順次公開される『映画を愛する君へ』の予告編と新場面写真が公開された。 【写真】大学で映画の授業を熱心に受講する姿も 『映画を愛する君へ』場面写真 本作は、19世紀末に誕生してから現在に至るまでの映画の魅力と魔法を語り尽くす、映画への深い愛と映画館への賛美に満ち溢れたシネマエッセイ。アルノー・デプレシャンが監督を務めた過去作『そして僕は恋をする』や『あの頃エッフェル塔の下で』でも主人公となったポール・デュダリスに監督自身を投影し、初めて映画館を訪れた幼少期、映画部で上映会を企画した学生時代、評論家から映画監督への転身を決意した成人期を、映画史とともに描く。 本編には、映画史に功績を残した50本以上の名作が登場。リュミエール兄弟による映画の発明から、1927年に公開されたアベル・ガンスの『ナポレオン』、1934年公開のフランク・キャプラ『或る夜の出来事』、1959年公開のアルフレッド・ヒッチコック『北北西に進路を取れ』、1985年公開の黒澤明『乱』、クロード・ランズマン『SHOAHショア』、1991年公開のジェームズ・キャメロン『ターミネーター2』、そして1999年公開の『ノッティングヒルの恋人』など、世界中のさまざまなジャンルの映画が次々とスクリーンを駆け巡る。 『そして僕は恋をする』や『あの頃エッフェル塔の下で』でデュダリスを演じたマチュー・アマルリックは本人役として出演。そのほか、祖母役でジャン・ユスターシュ監督作『ママと娼婦』の出演で知られるフランソワーズ・ルブラン、14歳のポール役で『落下の解剖学』のミロ・マシャド・グラネールらがキャストに名を連ねている。 公開された予告編は、デプレシャン監督の分身でもある主人公ポール・デュダリスの映画人生が映し出されていく。祖母に連れられて初めて映画館に訪れ、映画館の魔法にかかった幼少期から始まり、映画の魅力にどっぷりとのめり込み映画部に所属する少年時代、そして映画から恋愛を学ぶ学生時代まで、映画とともに成長する姿は監督にとっての『ニュー・シネマ・パラダイス』とも言える。さらには、映画との思い出を語る観客のインタビューシーンも。作品を通して、デプレシャン監督は映画と生きる素晴らしさをすべての映画ファンに語りかけている。 あわせて、祖母とテレビで映画を鑑賞する6歳の時、ジャン=ピエール・レオが表紙の雑誌を手に映画館に向かう14歳の時、大学で映画の授業を熱心に受講する20歳の時、映画館でスクリーンに引き込まれる30歳の時と、映画とともに生きるポールの姿などを捉えた新たな場面写真も公開された。
リアルサウンド編集部