セイコー、ブローバほか【偉業を支えた名作ツールウオッチ3選】予算10万円台から20万円台まで
【歴史に名を残す名作ツールウオッチ_其の3】
NIVADA GRENCHEN(ニバダ・グレンヒェン) アンタークティック 35㎜ ニバダ・グレンヒェンは、日本初上陸を果たしたスイスの時計ブランド。1879年の創設から143年の歴史を数える老舗であり、1950年に発表されたアンタークティック(55年から56年にかけてアメリカ海軍の南極探検のミッション“ディープ・フリーズ・1チーム”で採用された)、63年発表の200m防水クロノグラフ“クロノマスター”、64年発表の水深計搭載ダイバーズウォッチ“デプソマティック”など、実用時計のジャンルで個性的な名作を輩出している。 本作は、アメリカ海軍のディープ・フリーズ作戦の一環として、1955年から56年までの南極への遠征中に、アメリカ海軍のディープフリーズ1のメンバーが携行した“アンタークティック”の復刻モデル。アールデコ時代を思わせるスチール製のインデックスが配された文字盤、ドーフィン針、ツイストラグを備えた小ぶりなケースなど、50年代のオリジナルモデルを忠実に再現した意匠がマニア心をくすぐる。個性的なデザインのため好みがはっきりと分かれるのは確かだが、時計好きの琴線に触れるデザイン、ヒストリーを備えた復刻モデルを、10万円台で楽しめるというのは魅力的だ。