破天荒ヒロインに振り回されて… “ビジュアル爆発”ワン・ホーディーのツンデレ演技がたまらない「浮図縁」の見どころ
中国で人気沸騰中のイケメン俳優ワン・ホーディー主演のラブ史劇「浮図縁(ふとえん)~乱世に咲く真実の愛~」(2022年)がいよいよ8月5日(月)夜9:00から「CS衛星劇場」で日本初放送を迎える(7月27日[土]夜11:00から1話先行放送)。配信当時、中国で大ヒットした同作でホーディーが演じているのは、破天荒なヒロインに振り回される冷酷非道な宦官。主演ドラマ「蒼蘭訣(そうらんけつ)~エターナル・ラブ~」(2022年)に続き極上の“ツンデレ演技”でアジアを魅了するワン・ホーディーの魅力を、最新ヒット作から紐解いてみよう。 【写真】ワン・ホーディー&チェン・ユーチーの甘いキスシーン! ■「浮図縁(ふとえん)~乱世に咲く真実の愛~」あらすじは… 「浮図縁(ふとえん)~乱世に咲く真実の愛~」は、弟の仇を討つと誓った男が皮肉にも愛してはいけない仇側の女性に惹かれていく姿を描いたラブ史劇。2022年12月に中国で配信後、24時間で8,000万回視聴を突破したほか、中国主要配信サイト全体で12日間連続1位を獲得したという大ヒット作だ。 皇帝が崩御し、側室たちは“浮図塔”と呼ばれる建物で殉葬される運命に怯えていた。宮廷で絶大な権力をふるう宦官の長官・肖鐸(ワン・ホーディー)は、皇后が幼い皇太子・栄王の摂政に南苑王を立てようと目論んでいることを知る。南苑王こそ、肖鐸が6年前に失った双子の弟の仇なのだ。 唯一生き残った皇帝の弟・福王(ピーター・ホー)から“想い人を救い出してほしい”と頼まれた肖鐸は、浮図塔からその“想い人”・歩音楼(チェン・ユーチー)を救出。見返りとして、皇后側から栄王を奪う約束をとりつける。だが幼い栄王は不慮の死を遂げ、脳なしの“提灯殿下”と臣下たちからバカにされる福王が帝位につくことに…。一方、肖鐸は皇帝となった福王の想いを知りながらも、勇敢で賢い歩音楼に心奪われていく。 ■「蒼蘭訣」では氷のように冷たい“魔王”役 本作で肖鐸を演じるのは、主演ドラマ「蒼蘭訣~エターナル・ラブ~」のヒットも記憶に新しいワン・ホーディー。 2017年にオーディション番組「超次元偶像」で優勝後、「花より男子」の実写リメイクドラマ「流星花園2018」(2018年)で道明寺司役に大抜擢。美しいビジュアルはもちろん、セレブで紳士的な一面も持ちつつ恋愛面では“好きになったら一直線”、そんなギャップが魅力の道明寺をエネルギッシュに演じ、一躍その存在を中国ドラマファンに知らしめた。 そして、トップスターへの転機となった作品が「蒼蘭訣~エターナル・ラブ~」。彫刻のように美しいビジュアルながら心は氷のように冷たい最恐魔王・東方青蒼(とうほうせいそう/ワン・ホーディー)が、無邪気で純真なドジっ子仙女・小蘭花(ユー・シューシン)に振り回され、恋に目覚めていく――。 ホーディーの美しく研ぎ澄まされた美貌があればこそ、その後の激甘ラブ展開とのギャップが際立つ。2022年8月に配信されると、そんなギャップ満載の萌え展開にハマる視聴者が続出し、ドラマは大ヒット。中国では視聴数・注目度・検索数・閲覧数などあらゆるドラマランキングの1位を次々と記録した。 ■“ツンデレ魔王”に続き、“ツンデレ長官”で魅力発揮 そして、「蒼蘭訣~エターナル・ラブ~」の大ヒットから半年も経たなない2022年末、まだ“蒼蘭訣ロス”の熱も冷めやらぬ時期に配信開始したのが「浮図縁~乱世に咲く真実の愛~」。こちらも1話冒頭は、下っ端の宦官を踏みつけにし、娘たちの殉葬にも眉一つ動かさない長官・肖鐸の冷酷非道ぶりがこれでもかと描かれる。 さらに肖鐸は、亡き弟の仇討ちのため身分を偽って後宮に入り込んでいる人物。それだけに、次期皇帝を取り込んで権力を握ろうとする者たちとの政治的な駆け引きがスリリングに描かれ、サスペンスの側面も充実。美しい顔を少し曇らせるようにして思案し、政敵の先の先を読んで冷静に次の一手を決断していく肖鐸は、ゾクゾクするほどかっこいい。 そんな肖鐸が、歩音楼という女性に会って価値観を大きく揺るがされていく。歩音楼は、とっさのひらめきでピンチを切り抜ける賢さを持ちながら、地位も権力も望まず「適当に生きられれば十分だわ」とあっけらかんと話すキャラクター。そんな彼女の人柄に触れ、率直で温かい言葉に励まされるうちに、肖鐸は感じたことのない感情に囚われていく。「月上重火~江湖に燃える愛~」などロマンス古装劇のヒロイン役で知られるチェン・ユーチーが、肖鐸が初めての感情を募らせていく相手を魅力的に演じている。 ■恋を知らなかった冷血漢が恋に落ちていく… 恋を知らなかった冷血漢が恋に落ちていく――この過程こそが、ホーディー演じるキャラクターの最大の魅力だ。一切の感情を見せなかった肖鐸がいつのまにか笑顔を見せるようになり、やがて切ない表情を浮かべるようにもなっていく。その微妙な表情の変化をホーディーが繊細に表現し、肖鐸に芽生えた人間らしさを浮き彫りにする。好物のチェリーをつまむ姿も、ホーディーが演じるとクールなビジュアルとまったく矛盾せず、チャーミングですらある。 「蒼蘭訣~エターナル・ラブ~」と「浮図縁~乱世に咲く真実の愛~」の立て続けの大ヒットを受け、翌2023年には広告起用社数15社増加で名実ともにトップスターとなったホーディー。彼の繊細な演技が生み出す珠玉のツンデレっぷりを見れば、Instagramが540万人、博微(Weibo)が2,100万人であわせてSNSフォロワー2,650万人(2023年7月時点)という凄まじい人気ぶりも納得だ。日本初放送の「浮図縁~乱世に咲く真実の愛~」をきっかけに、中国ドラマ界最旬スターの演技をじっくり味わってみてほしい。 ◆文=酒寄美智子