『ドラクエ3』の勇者の名前=のちに伝わる「勇者ロト」は勘違い!? EDをちゃんと見ると?
「ロト」は人の名前じゃない?
ファミコンの時代、初代『ドラゴンクエスト』、『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』、そして『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』を順にプレイした人は、「勇者ロトって、3の勇者のことだったんだ!」という壮大な物語の種明かしに大興奮したことでしょう。 【画像】え…仲間は…? コチラがゾーマ討伐後の勇者の姿です(3枚) ところが、ニュアンスを誤って覚えている人が少なくありません。「3の勇者がアレフガルドを救って、ロトという名前で呼ばれた。それがのちに勇者ロトの伝説として伝わっている」というのは、厳密には誤りです。 「大魔王ゾーマ」を倒した勇者は、アレフガルドを治めるラダトームの王様より「ロトの称号」を授かります。HD-2D版をクリアした人であれば、改めてそのセリフと、エンディングを確認したでしょう。王様は「そなたに この国に伝わる まことの勇者の あかし ロトの称号を 与えよう!」と言っています。「ロト」とは人の名前ではなく、「称号」なのです。 ちなみに、久美沙織さんによる小説『ドラゴンクエスト 精霊ルビス伝説』に、あくまで小説上での設定ですが、人の名前としての「ロト」が描かれています。 まだ「精霊ルビス」となる前、「イデーン」に住む少女だった「ルビス」が恋に落ちた青年「ディアルト」は母親がつけた真の名前を隠しており、それが「ロト」でした。ルビスとロトは結婚しますが、魔峰「オーブ」が噴火し、イデーンは崩壊していきます。ルビスとロトは、人びとをイデーンから逃がすまでの間、オーブを鎮めようとします。そして、ルビスとロトは「ブラックオーブ」を斬ったために怪物と化したロトの兄を、オーブの火口に追い落とすのです。 ルビスは「ミトラ神」によって、「ラーミア」と6つのオーブとともに地上の母神として遣わされます。ロトは使命を果たすべく何度も生まれ変わりながら戦い続けており、「勇者」と呼ばれる者はみな彼の末裔であり、彼自身である、とされています。 HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』: (C)ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX (C)SUGIYAMA KOBO (P)SUGIYAMA KOBO
マグミクス編集部