セブン「お店で揚げたカレーパン」がギネス世界記録認定、「揚げたてカレーパンブランド」販売数で、店員の「声掛け」の後押しで新たな看板商品に育成
〈専用のインフラ整備が差別化されたカレーパンを実現〉
商品本部FF・冷凍食品部の米田昭彦シニアマーチャンダイザーによれば、同品の差別化された品質を実現するのは他社にはないインフラ整備だという。従来の一般的なカレーパンはルゥ製造工場からカレールゥを仕入れ、パン製造工場でパンに詰めるという製造工程を経るが、同品はインフラ整備により1つの工場にカレールゥの加熱設備、製パン設備、そして冷凍設備を備えることで他社には真似できないおいしさを実現したと強調する。
武蔵野フーズなどの武蔵野グループは、現在CVSで一般的な海苔がパリパリした手巻きおにぎりや、そのおにぎりの今では定番の具「ツナマヨ」を世に出したとされる惣菜メーカーのパイオニア的企業で、おにぎりや弁当・惣菜類はもちろん、パン・麺類なども幅広く手掛け、近年は冷凍食品も数多く生産している。 今回の「カムス第2工場」は製パン工場で、「セブンプレミアム」の食パンや菓子パン等の袋入りパン類を、季節にもよるが十数SKUほど手掛けてきた。今回の「お店で揚げたカレーパン」を生産するにあたり、カレールゥの生産設備と冷凍設備を導入したという。
カレールゥはあめ色になるまで炒めた玉ねぎを使用するとともに、30種類以上のスパイスを工場でブレンドし、赤ワインとブイヨンを加えて煮込むことで、野菜の旨味を凝縮。スパイスの風味が飛ばないうちに生地詰めし、カレーパン専用パン粉を使用して、「加温」する。米田氏によれば単なる工場と店舗の“二度揚げ”ではなく、工場では企業秘密の“加温”工程を施すことで中はフワッと、外はサクサクした食感を実現しているという。 それをすぐさまトンネルフリーザーで冷凍して美味しさを閉じ込め、袋詰めして冷凍のまま店舗に納入し、それを店舗で揚げることで、まるで出来たてのようなカレーパンが完成するという。
米田氏は「お客様の“出来たて品質”に対するニーズが高まっており、カウンターフードでは“揚げたて”のカレーパンのほか、“挽きたて”のセブンカフェ、“混ぜたて”のスムージーに加え、“焼き立て”のベーカリーと新たな挑戦も含めニーズにしっかり対応できるよう取組みを進める」と話し、“揚げたて”のパンについては今後も新商品の投入を検討しているとした。
食品産業新聞社
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