【毎日書評】「人づきあいはテキトーでいいのよ!」精神科医Tomyがそう伝えるわけ
仕事を断れずに引き受けすぎてしまう
頼まれた仕事はなかなか断りづらいもの。会社や上司からの評価が気になるからと、無理をしてでも引き受けてしまうというケースは珍しくありません。また、突然に頼まれることも多いため、もともと抱えている仕事がある状況下ではOKするしかなく、のちのち困ることもあるでしょう。 この状況を一番うまく切り抜けるために、「ペンディング法」をおすすめするわ。つまり、いったん答えを保留し、引き受けられるかどうかを検討して、OKなら後で返事をする方法よ。つまり、時間稼ぎをしている間に冷静に考えるだけのことね。(137ページより) たとえば「はい、わかりました。スケジュールを確認して本日中にご返事しますね」と答えれば、断るのが苦手な人でも伝えやすいのではないでしょうか。そののち状況を確認し、対応できそうなら、「先ほどの件、すぐにご返事できず申し訳ありませんでした。ぜひ引き受けさせてください」と伝えたとしたら、少し返事が遅れたとしても悪い印象は持たれないですみそうです。 断りたい場合は、「じつはプロジェクトを3つ抱えていて、明日の会議の進行も私が担当することになっています。先ほどの件もぜひ担当したいのですが、難しい状況です。たいへん申し訳ございません」と、ある程度事情を伝えながら断れば、相手も受け入れやすくなるはず。 また、仕事の評価は、最後の印象が大切よ。キャパオーバーの仕事を無理に引き受けるより、仕事量をコントロールしていい結果を出したほうがアナタの評価は上がるもの。その場合、最初に他の仕事を断った「過程」はあまり印象に残らないはずよ。(138ページより) ただし「ペンディング法」を用いる際には、保留するときに返事の期限を必ずつけることが重要。「いつまでに返事できるか」を聞かれる前に、自分から期限を設定することが大切だということです。しかもその期限は早いほうがいいそう。なぜなら、「まじめに向き合っている」ことがきちんと相手に伝わるからです。 もう一つやっておくべきことがあるわ。それは、今やっている仕事を普段からきちんとスケジューリングすること。やらなければいけないことを全部洗い出して、一日当たりどれぐらい進めるのかをしっかり決めておく。これは具体的であればあるほどいいのよ。理想は、一日でやることを箇条書きで示せている状態ね。(139ページより) そうしておけば、「きょうやるべきこと」がつねに頭のなかにある状態でいられるわけです。(136ページより)