衆院副議長が今月下旬訪中へ 全人代に交流再開呼びかけ
海江田万里衆院副議長が7月22日から中国・北京を訪問し、国会に相当する全国人民代表大会(全人代)の幹部と会談する方向で調整していることが分かった。新型コロナウイルスや日中関係悪化の影響で、2020年1月以来途絶えている衆院と全人代の定期交流「日中議会交流委員会」の早期再開を呼びかける方針。東京電力福島第1原発の処理水海洋放出などの懸案も議題となる可能性がある。複数の関係者が3日、明らかにした。 日中関係は、昨年8月に始まった処理水海洋放出に中国が反発したのを機に低迷している。首脳や外相の相互往来は滞っており、議会間の対話を通じ信頼醸成や関係の安定化を図る狙いがある。 関係者によると、海江田氏は滞在中、中国共産党序列3位の趙楽際・全人代常務委員長ら幹部と会談し、日中議会交流委員会を含むハイレベルの意思疎通強化や、人的交流の促進について意見交換したい意向だ。 海江田氏の訪中には自民、立憲民主、共産などの各党議員が同行。北京のほかに陝西省西安も訪れる予定だ。