夏のベンチ入りを外れた千葉強豪2校の3年生が行う”涙の引退試合”、野球部以外の生徒たちも駆けつけて……
ともに春の県大会でベスト8入りした志学館と千葉黎明が20日、3年生同士による記念試合をゼットAボールパークで行った。志学館3年生27人、千葉黎明3年生25人が参加し、夏の大会メンバー入りが厳しい選手たちがメインとなって出場した。 【動画】浦和学院の引退試合に密着 感動の舞台裏に迫る 試合は試合序盤から点の取り合いとなり、3回まで5対5の勝負だったが、8回裏に志学館が2点を勝ち越すと、9回表を逃げ切り、7対5で勝利を収めた。
千葉黎明は15人ほどが出場。今年は1、2年生に力のある選手が多く、外れる3年生が多いという。中野 大地監督が夏のベンチ入り候補を発表したのは6月になってから。多少のベンチ入りのメンバーは変更ができるものの、メンバーに入れなかった3年生に、この記念試合を区切りとして、サポートしてほしいと伝えた。 その1人が一山 大成外野手(3年)。秋の県大会は背番号7、春の県大会は背番号16でベンチ入りしていたが、この夏はベンチを外れる。一山のほか、春にベンチ入りしてたものの、夏に外れる3年生は多い。一山は「背番号7だった秋は打撃も好調だったのですが、だんだん調子が悪くなってしまい…。下級生はみんな力があって、最近、入れないことを告げられました」と振り返る。この試合に向けて、「夏は入れないと分かったときはとても悔しかったんですけど、最後の試合ということで精一杯プレーしました」と語る。
試合後は記念撮影を行い、その後、中野監督は3年生と握手を交わした。試合後は涙を流す選手も多くいた。この日は選手の保護者だけではなく、一般生徒も多く駆けつけていた。一部の生徒から「野球部に対しての見方が変わった。頑張ってほしい」という声もあったようだ。 一山は「打撃投手、ボール渡しなどサポートを一生懸命やって、チームが甲子園にいけるように、サポート面でベンチ外の3年生が活躍できるようにしたいと思います」と意気込んだ。