「尖る」ポーズで他人と違う自分を尊重する【Dr.高尾美穂のカラダとココロの整え方】
日本は同調圧力が強いといわれます。人と同じ、足並みを揃える、忖度もそのひとつ。でも、本気で何かしたいことがあるのなら……。
〈尖る〉“尖ることを怖がらず、何かを突き詰めていってもいいんじゃない?”
「尖る」という言葉に、皆さん、どんな印象をもっていますか。過激さとか突出しているとか、でしょうか。このごろは、肯定的な意味合いもあるようですね。他人とは違う視点や特性をもつ「尖っている人」は、現状を打破する起爆剤として期待される一面があるのでしょう。 けれど、尖っている人って、もともと尖っていたのでしょうか。私は違う気がして。自分の興味や関心のあることをひたすら突き詰めていった結果、気づいたら「私、尖っている」になったのではないかと思うのです。 ただの傍若無人なふるまい、無礼、突拍子もない行動と一線を画しているのはその点です。 尖るとは、何かに秀でた部分なのかもしれませんね。そのせいで自分が他人や世間に受け入れられないと感じていたら、他人と違う自分を怖がらず、尊重してあげましょう。時代や人は、移り変わっていくはずだ、と。 あなたが見えないだけで、近くにいる誰かも尖っている部分を隠し持っている可能性がありますね。異なったジャンルのスペシャリスト同士が共鳴し合うことはよくあります。そんな人に出会えたら、大いに喜び合いたいもの。 そんなことを考えながら、お尻の一点を尖らせて、このポーズをとっている私です。
鷺のポーズ
両脚を伸ばして座り、左脚を外側に曲げて右膝を立てます。両手で右のかかとを持ち、少しずつ持ち上げ、膝を伸ばします。脚の裏側が気持ちよくストレッチされるのを感じながら、深い呼吸をして8秒。反対側の脚も行う。1日1回。
撮影・森山祐子 イラストレーション・SHOKO TAKAHASHI 構成&文・越川典子
『クロワッサン』1127号より
クロワッサン オンライン