<高校野球>明豊、10年ぶり春切符 打線強力、投手陣も安定で九州大会準V
第91回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)の選考委員会が25日、大阪市北区の毎日新聞大阪本社オーバルホールであり、出場32校が決まった。大分県からは明豊(別府市)が選ばれた。明豊の選抜出場は10年ぶり3回目。県勢の選抜出場は7年ぶり。明豊は、昨秋の九州地区大会に5年連続で出場し、高い打撃力で勝ち進み、準優勝を果たした。選抜大会は3月15日に組み合わせ抽選会があり、同23日に阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開幕する。 【おめでとう 出場32校の一覧はこちら】 昨秋の九州地区大会では、持ち前の打力の強さが光り、どの試合も5得点以上を挙げた。 1番・野上真叶選手(1年)と2番・宮川雄基選手(同)が好調で、特に宮川選手は狙い通りのバッティングができる技術を持ち、いい形でクリーンアップにつなぐことができる。地区大会で本塁打を放った4番・野辺優汰選手(2年)と5番・藪田源選手(同)は頼れる打線の要だ。また、1番の野上選手から3番・布施心海選手(1年)まで盗塁に自信を持っており、機動力もある。川崎絢平監督は「突出した存在はいないが、バランスの良い、切れ目のない打線になった」と手応えを感じている。 投手陣も安定してきた。1年生の主戦、若杉晟汰投手が最速140キロ近い直球にチェンジアップなどを交えて打者を翻弄(ほんろう)。インコースにも投げきれる制球力や度胸も備える。川崎監督が戦ううえでの「カギ」とみる2番手投手として、大畑蓮投手(2年)や狭間大暉投手(1年)も育ってきている。 守備の面でも、遊撃手の宮川選手、二塁手の表悠斗主将(2年)の二遊間を軸に「ボールに対する執念が出てきた」と川崎監督は言う。 甲子園は2017年の夏以来、春は10年ぶり3回目。川崎監督は「甲子園の過去最高成績であるベスト8以上を目指す」と意気込む。【田畠広景】 ◇校歌は南こうせつさん 1999年に開学。普通科は国公立・難関私立大を目指す「特別進学クラス」と、全国レベルの部活動を推進する体育コースなどがある「総合進学クラス」の他、将来の看護師を育成する看護科もある。生徒数は490人(8日現在)。 野球部以外でも強豪で知られる部活動は多く、男子卓球部は全国大会に16回連続出場、剣道部は全国選抜大会5位などの実績がある。また、男女のバスケットボール部や女子ソフトテニス部も強化している。 福岡ソフトバンクホークスの今宮健太選手や、リオデジャネイロパラリンピックで陸上女子走り幅跳び4位の中西麻耶選手らが卒業生。校歌は歌手の南こうせつさんが作曲。 ◇全31試合を動画中継 公式サイト「センバツLIVE!」では、全31試合を無料でライブ中継します(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/)。また、「スポーツナビ」(https://sports.yahoo.co.jp)でも展開します。