PERSONZ、結成40周年ライブツアーファイナル完走 オフィシャルレポート到着
結成40周年を迎え、目下勢いに乗っているPERSONZ。アニバーサリーイヤーとなる2024年は、1~3月に3カ月連続でシングルを配信リリースしたのを皮切りに、3~4月には全7本の『HAPPY BLOOMING TOUR PERSONZ neo ACOUSTIC SESSION』を開催し、6月19日には待望のアルバム『40th FLOWERS』をリリース。6月21日からは全9本の『「40th FLOWERS」PERSONZ 40th Anniversary Tour 2024』を開催と、息つく暇もなく精力的な活動を展開している。振り返れば、2020年4月に5年ぶりの新作となるミニ・アルバム『I AM THE BEST !』をリリースし、さぁ動きだそうとした矢先、コロナ禍によってツアーは中止を余儀なくされ、エンタメ業界全体も活動を制限される状況が続いていた。それから4年を経た今年、PERSONZは『夢の凱旋』から9年ぶりとなるフル・アルバム『40th FLOWERS』を完成させ、それを引っさげてのネオアコースティック・ツアーと本来のスタイルであるエレクトリック・ツアーを敢行。40周年という記念のタイミングに照準を合わせたかのように、世の中の状況も落ち着きを取り戻し、バンドがフルパワーで活動できるシチュエーションも整った。神様もPERSONZのアニバーサリー・イヤーを祝福してくれていたのかもしれない。全公演がソールドアウト、4年越しの思いとエネルギーに満ちた『「40th FLOWERS」PERSONZ 40th Anniversary Tour 2024』から、ファイナル公演の模様をレポートする。 【全ての画像】『「40th FLOWERS」PERSONZ 40th Anniversary Tour 2024』ライブ写真 映画音楽のような壮大かつ優美なSE、虹色のライトが輝く中メンバーが登場し、観客は大きな拍手で出迎えた。Halo Crown(ヘイロークラウン)を着けたJILLが現れると、ひときわ大きな歓声があがる。Haloとは後光という意味で、聖人たちの後ろにある光輪のこと。西洋の宗教画などで見たことのある人も多いと思うが、アルバム『40th FLOWERS』のジャケット写真でもJILLはこの冠を着けている。観客に向かって大きく手を広げるJILL。まるで女神のような神々しさだ。オープニング・チューンは、アルバムの1曲目でもある「FLOWER OF LOVE」。ライブでは初めて聴く人も多いはずだが、2番では自然に手拍子が起こり、早くも一体感が広がっていく。続いて2曲目はライブの定番曲「7COLORS」。クイーンのブライアン・メイを思わせるギターの重厚なフレーズに導かれてJILLが曲名を叫ぶと、会場には“オイ!オイ!”という掛け声が。観客もこの日を待っていたのだろう、カラフルなサイリウムを手に全身で歓迎の気持ちを表現している。サビの♪クルクル廻る子猫の瞳のように~という部分では、JILLと本田がクルッと回ってみせたり、視覚的にもライブの楽しさがいっぱいだ。 前日が高知公演で、今日東京に戻ってきたという彼ら。家にも帰らずにZepp Haneda入りしたのだそうだ。MCでJILLは「ファイナルの9本目、今日のライブは最高にしましょう。40周年です! 初めてのZepp Haneda最高です!」 と挨拶。 3曲目は少ししっとりめのミディアム「sayonaraは言わない」を。ボーカルはフェイクを多用し、細やかな表情を織り込んでいく。包み込むようなベースの響きも、歌と息がぴったり合ったフレーズでメリハリをつけるドラムも流石の表現力。 メンバーからのご挨拶コーナーでは、4人が一言ずつメッセージを。 「あっという間の千秋楽。充実した良いツアーでしたね。PERSONZの最高の音楽を楽しんでください」(g / 本田毅) 「“40歳おめでとうライブ”にお集まりの皆さん、ありがとうございます。アルバムのインタビューで“必ず良いライブになります”って宣言しちゃったんですけど、有言実行できてるんじゃないかな」(ds / 藤田勉) 「あっという間のツアーでね……(と言葉に詰まると、観客から声援が)。……60過ぎたオヤジに頑張れーとか言わないで(照れ笑)。最後まで楽しみましょう」(b / 渡邉貢) 「久々に渡邉さんのウルウルを見てしまいました(笑)。40年やってきてこんなに素晴らしいアルバムを作れるなんて、私たちまだまだやれるんだわと胸を張れました」(vo / JILL) 目潰し的なストロボ照明が明滅し、転がるタム回しフレーズでスタートしたのは、新作から「EVERY DAY IS A NEW DAY」。“これから始まるストーリー”、“世界を今 変えて行こう”といったワードが耳に飛び込んでくる、フレッシュな予感に満ちた曲。そのエンディングから、今度はギターのファンキーなカッティングが始まり、ベースのスラップ、ドラムへと楽器チーム3人がソロ回しを披露。ハンドクラップのリズムで観客が手拍子していると、そこへJILLが“オー、ハッピーデイズ”と唄いはじめ、観客とのコール&レスポンスに突入。映画『天使にラブソングを』でも有名なゴスペル曲「oh happy day」のフレーズをフィーチャーした、ハッピーな掛け合いタイム。その楽しい雰囲気のまま「BE HAPPY」がスタートした。この日のライブ中、JILLは何度も 「一緒に唄おう!」と呼びかけていたが、まさに一緒に唄える楽曲が多いのもPERSONZの魅力のひとつ。とはいえ、キャリアに比例して300曲以上の作品がある彼らだけに、人気曲を全部やるわけにはいかない。「全部やってると明日の朝になるから、ギュッとやりましょう。いくよ、皆んなついてこれるかな!」というJILLの言葉で始まったのは「PERSONZ 40THメドレー」。「CAN'T STOP THE LOVE」~「MARQUEE MOONを聞きながら」~「Lucky Star」~「MAYBE CRAZEE -I Love You-」~「Fallin' Angel-嘆きの天使-」~「PRECIOUS LOVE」と、デビューから1990年くらいまでの人気曲を6曲、メドレー仕立てで贅沢に聴かせてくれた。