JR東海と積水化学、太陽電池搭載の防音壁開発 再エネ由来の電気を生成
JR東海と積水化学は、ペロブスカイト太陽電池(PSC)を搭載した防音壁の共同開発契約を締結し、試作品を開発した。 【関連写真】ペロブスカイト太陽電池付き防音壁(試作品) 両社は、日当たりの良い東海道新幹線沿線に設置されている防音壁に着目し、PSCの導入に向けて共同で技術開発を行う。これまで太陽電池の設置が難しかった場所への導入で、より広範囲で再生可能エネルギー由来の電気生成が可能になると見込む。 防音壁に設置する太陽電池は、荷重を支える防音壁の基礎部などが大規模な構造とならないよう、軽量であることが重要とされる。PSCはシリコンの約10分の1の重量で、取り付けが難しかった曲面にも設置できる。 また、防音壁は寿命が長いためメンテナンスでは太陽電池のみを取り替えることを想定し、容易に脱着できるようなPSC付き防音壁の試作品を開発した。 実証実験は約1年間を予定。実用化への課題を抽出するため、試作品をJR東海の小牧研究施設(愛知県小牧市)に設置し、屋外環境のさまざまな条件下で発電性能を評価する。
電波新聞社報道本部