パリで話題の日本人シェフのレストラン&ワインバー3選
日本人シェフの活躍が目覚ましいパリ。話題のレストランとおいしい食事も楽しめるワインバーをご紹介。『エル・ジャポン』2024年8月号より転載。 1€=170.28円(2024年7月22日現在)
Ōrtensia(オルタンシア)@トロカデロ
日仏の美食を融合するミシュラン一つ星店 「ピルグリム」で星を獲得し、注目を浴びた齊藤照允シェフ。2022年1月にオープンしたこの店も昨年、一つ星を獲得した。「和のテイストを取り入れながら、複雑になりすぎず、おいしい、と感じていただける料理を考案。故郷の岡山の和牛や日本酒なども用いながら、フランスのガストロノミーに日本人としての個性を表現したいと考えています」とシェフ。仔牛尽くしのメインには柚子や柚子胡椒を合わせ、みたらし団子のタレの焼きリンゴなど、絶妙な味のバランスと驚きにあふれる世界を展開する。昼コース4皿115€、夜コース7皿185€~。週末は2~3週間前の予約が安心。
仔牛と緑アスパラガスのメイン。牛タンの炭火焼やスープも美味!
焼きリンゴのタタン風。ソルベ、マリネとチップスなどリンゴ尽くしのデザート。
齊藤照允シェフ。名店「アストランス」の跡地に開店。内装はインテリア事務所勤務の経験があるシェフが担当している。 Ōrtensia 4, rue Beethoven, 75016 Paris
Restaurant Passionné(レストラン・パッショネ)@グラン・ブールヴァール
北海道とフランスのテロワールとエスプリを表現 「出身は北海道。渡仏前に働いたザ・ウィンザーホテル洞爺では、山で野草や山菜を採ったり、近所の農家の野菜を使ったりしました。北海道の雄大な風景をイメージしながら、フランスのテロワールが恵む豊かな食材を用いて、情熱を込めて料理を作っています」と堀内智史シェフ。ホロホロ鳥はブレス地方の最高級のものを選び、1羽を余すところなく使う。海藻やマスなど北海道で慣れ親しんだ味を取り入れるのも堀内さん流。メニューは1カ月半~2カ月ごとに替わる。
内臓を取らずに10日間熟成したホロホロ鳥のフリカッセ。キャベツとモモ肉のファルシ、心臓とレバーのタルト。昼コース3皿47€、5皿85€。夜コース7皿145€。