小泉今日子のナレーション入り! 写真家・松本路子初監督作『Viva Niki タロット・ガーデンへの道』予告編解禁
フランス生まれのアーティスト、ニキ・ド・サンファルに迫った写真家・松本路子によるドキュメンタリー映画『Viva Niki タロット・ガーデンへの道』より、小泉今日子のナレーション入り予告編が解禁された。 【動画】ナレーションは小泉今日子! 映画『Viva Niki タロット・ガーデンへの道』予告 本作は、既成の価値観と闘い続けた20世紀を代表するアーティスト、ニキ・ド・サンファル(1930‐2002)と10年以上にわたり交流してきた写真家・松本路子がこれまでに撮影した写真と、今回の映画のために新たに追ったニキの作品の映像、関係者へのインタビューで構成されるドキュメンタリー映画。第43回バンクーバー国際映画祭の正式出品作品に選出されている。 ナレーションを務めたのは小泉今日子。エンディング曲も上田ケンジとのユニット「黒猫同盟」として制作している。 本作で監督・撮影・脚本を手掛けた松本路子は、オノ・ヨーコや草間彌生をはじめ、世界で活躍する女性アーティストのポートレートなどを撮影し、その作品は国内外の美術館に永久収蔵されている写真家である。1981年から10年以上にわたり、ニキの大胆にしてきわめて繊細、何よりも自由な発想と遊び心に魅せられ、写真撮影を通し彼女と交流を続けてきた。松本が「生涯でやり残したことは何か」と考え始めた時、「ニキともう一度向き合ってみたい」と思い至る。そして映画製作のために、欧州各地、米国、日本国内の作品を訪ね、そしてニキの彫刻庭園「タロット・ガーデン」を再訪した。こうして2人のアーティストの刺激的で幸福な出会いから誕生したのが本作である。 この度解禁となった予告編は、ニキ ・ド・サンファルがライフルを構え射撃を行う印象的な映像から始まる。ニキの作品は、女性としての様々な困難や社会の矛盾への怒りをぶつけた、60年代初頭の射撃絵画の時代を経て、陽気でカラフルな解放された女性像「ナナ」シリーズ、奇想天外な野外彫刻へと発展していく。その遊び心あふれる数々の野外彫刻や建造物の集大成として生まれたのが「タロット・ガーデン」。イタリア・トスカーナのオリーブの森にあるこの彫刻庭園には、大アルカナのタロットカード22枚の寓意画が彫刻や建物として作られている。 本予告編では、小泉今日子のナレーションと松本の語りに導かれ、様々なニキの作品や、松本自身が撮影した貴重なニキの写真の数々、そしてグラン・パレのニキ回顧展キュレーターのカミーユ・モリノーや、ニキアート財団理事長でありニキの孫でもあるブルーム・カルデナスの貴重なインタビュー映像を垣間見ることができる。さらに、上田ケンジと小泉のユニット「黒猫同盟」によるオリジナルエンディング曲『Viva Niki』も流れ、本編への期待が高まる映像となっている。 モリノ―が「20世紀最初のフェミニスト・アーティスト」と称するニキ、そして彼女が20年の歳月をかけてイタリア・トスカーナに制作した奇跡の彫刻庭園 「タロット ・ガーデン」を巡る本作について、松本は「この映画で、ニキの解き放たれた創造の魂と、壮大な宇宙的空間を伝えることができたら、と願っている」と語る。 「ニキが残した多くのメッセージを、次の世代にも受け渡したいのだ」という松本の想いに応えるように、予告編に登場したカミーユ・モリノーとブルーム・カルデナスの2人をはじめ、ニキ本人とも直接交流のあった社会学者・上野千鶴子ほかニキにゆかりのある人物8名へのインタビューが叶った本作。本編には、これらの貴重なインタビュー映像や未公開の写真作品が多数収められ、20世紀最初のフェミニスト・アーティストとも呼ばれるニキ・ド・サンファルのスピリットを存分に味わえる貴重な作品となっている。 映画『Viva Niki タロット・ガーデンへの道』は、9月25日より東京都写真美術館ホール、同27日よりシネスイッチ銀座ほかにて全国順次公開。