【ホラー漫画】何かいる!?金縛りのなか「気配を感じる」ついてくる正体は?「お友達でしょおぉぉぉ!!」【作者に聞く】
ブラック企業を退社し、漫画家のアシスタントについた水村さん。現場は退職したブラック企業の如く厳しく過酷だった。それでも好きな漫画のアシスタントをこなしていたら、精神体力共に限界がきてしまい…?今回は、疲れ果てた体に起きたホラー体験「作者の過去イチ晩怖談」を紹介する。ホラー漫画「水ムーちゃんねる 隣の晩怖談」では、本作のように作者水村友哉(@gontanopoo)さんが実際に聞いた・集めた・体験した「実話怪談」を描く。 【漫画】「作者の過去イチ晩怖談」を読む 「隣の晩怖談」は、しゃもじを持って突撃する某テレビ番組「隣の晩御飯」からタイトルをオマージュ。「YouTubeのような怪談漫画を」という設定もあり、「水ムー」というフクロウがストーリーテラーになっている。魂のゆさぶりで「2002年池袋に」チューニングを合わせると、物語が始まる。 当時、コピー機の営業マンだった水村さん。「お前らは何の取り柄もないから、営業しかねぇんだよ!夢があるなら、こんなとこいねぇーしな」と上司に言われ、その言葉で諦めかけていた漫画家に挑戦することにした。 転職したのは、漫画家のアシスタント。当時のアシスタントはリモート環境もなく一週間の泊まり込みが当たり前。現場では、「お前の代わりなんかいくらでもいる」と、師匠に怒鳴られる日々。しかし、漫画家を目指す水村さんは、未熟な自分に負けじと戦っていた。 当時、疲労とストレスでうなされることが多かった水村さんは、そのころ悪夢ばかりみていたという。ようやく泊り込みが終わり、自宅に帰宅する途中トンネルで背後から血だらけの男に襲われた。肩を掴まれた途端、目が覚めていつもの“悪夢”だということに気づく。 その後、課題を描いて横になると次は金縛りにあう。手首を強く握られ、オレンジ色に光る骸骨のような物体が視えて意識を失った。目が覚めた後も体は疲弊していて、繰り返し金縛りにあうようになる。 このときは、「何かが来る」と感じた。「疲れたときになる金縛りと、何かが来るときの恐れを含んだ金縛りは違います。このときは疲れがピークだったので、妙な憑りつかれ方をしたんだと思います。本作はその注意喚起としても描いてますので、心当たりのある方は気をつけて下さいね」と、本人談。 「僕はもともとそんなに怖い体験談はないんですが、これはいつも周りに話していた自分の一番怖い体験談で、全開で描かせて頂きました」と水村さん。そばに何かがいるとい感じた水村さんは、必死に目を閉じてスルーを決め込んだ。そして、金縛りが解けた水村さんは、布団から脱出するものの?憑りついた正体はなかなかに怖いので、本編で確認を――。 同作のような読み切りを毎月「水ムーちゃんねる 隣の晩怖談」にて連載中。2024年8月29日には待望の第3巻が発売。新書では「怪談ライブBarスリラーナイト」に所属しているプロの怪談師お二人の怖い体験談も収録されている。「これは本当に怖くて、おもしろいです。命に関わるような話もあったので、ホンモノの恐怖も味わえます。また、ほかの体験談も不思議かつクスッと笑えるシュールな体験談もあって、子どもから大人までも楽しめると思うので、ぜひ手に取ってみてください」 秋の夜長、怖い話をお供にしてみてはいかがだろう? ◆取材協力:水村友哉(@gontanopoo)