「開業後1ヵ月以内に提出」が推奨されている〈開業届〉だが…退職後に独立しても、すぐには提出しないほうがいい「意外なワケ」【シニアキャリアコンサルタントが助言】
独立開業する際の諸手続きより、大切な「課題」
以上、開業届に関して説明しました。屋号付き銀行口座開設やオフィスレンタルの際のメリットは、“半”個人事業主としては、それほど大きなものではないかもしれませんが、税金面などでのメリット(特に青色申告)を享受するためにも開業届の提出は必須です。 筆者の場合も「何か窓口で厳しく審査されるのでは?」とびくびくしながら税務署に向かいましたが、実際には特に審査もなく受領印を押されておしまいでした。 「開業届」「青色申告承認申請書」などの届け出フォームは、国税庁のホームページから入手が可能です。また、開業届作成に関しては、クラウドの会計サービスのfreee(フリー)などで無料の作成サービスも行なっているので、参考にしていただければと思います。開業届の「事業の概要」欄に関しては、書き方に特に決まりはありませんが、今後行なう可能性のある事業も含めてできるだけ幅広く具体的に記入することをおすすめします。 繰り返しになりますが、個人事業主として独立開業する際の諸手続きに関しては、副業・兼業の拡大もあり、ネット上に詳しい情報が数多く公開されています。また、サラリーマン時代にやったことのない確定申告に関して不安を持つ方も多いですが、前出のfreeeや弥生会計オンラインやマネーフォワードなど確定申告までサポートする多くのクラウド会計ソフトが存在しますので、それほど心配する必要はありません。 それよりも、個人事業主にとって最大の課題は、やはりクライアントの獲得・拡大です。こうした手続きの部分を心配するよりも、「いかにクライアントを獲得するか」に精力を注いだほうがよっぽど生産的です。 木村 勝 行政書士 リスタートサポート木村勝事務所 代表
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