婦人科の先生はVIOの脱毛をしていたら気になる?【高尾美穂先生のお悩み処方箋】|Mart
ここ数年で行う人も多くなったVIO脱毛。実際にやってみたけれど、婦人科の検診に行くのが恥ずかしいという人もいるのではないでしょうか?VIO脱毛にどのようなメリットがあるかなどを、相談者の心に寄り添った優しいアドバイスが人気の産婦人科医・高尾美穂先生に詳しく教えていただきました!
VIOの脱毛をしていても、医師は気にしていません
Nさん:高尾先生のクリニックに来る患者さんの中には、VIO脱毛をしている人はいますか? 高尾先生:20~30代の若い世代を中心に、増えている印象があります。すべて脱毛している人もいれば、Vラインだけ残している人もいるし、人によってさまざまです。 Nさん:実は私も少し前にVIO脱毛をしました。ただそれ以来、なんだか恥ずかしくて婦人科検診などに行きづらくなってしまいました。VIO脱毛をしている患者さんを見ると、医師はどのように思うのでしょうか? 高尾先生:正直、なんとも思わないですよ。脱毛のサロンでは恥ずかしくないけれど、病院では恥ずかしく感じるのは個人的には不思議に思います。もしかすると、脱毛サロンのスタッフは女性ですが、産婦人科医には男性の先生もいらっしゃるからですかね?また、産婦人科医にとって外陰部を目にすることは、美容師さんが髪の毛を見るのと同じような感覚なんです。 Nさん:そうなんですね。そうであれば少し安心しました。 高尾先生:いろいろな状態があるのが当たり前で、いいとか悪いとかないので気にしなくていいと思いますよ。 Nさん:最近ではVIO脱毛をしている人が増えているという話でしたが、メリットがあると感じている人が多くなっているのでしょうか? 高尾先生:医学的には正直、勧める理由も止める理由もありません。よく毛は大事なところを守るため、という話を聞きますよね。でも毛があるからといって、外敵や感染症から守るという役目もそこまでありません。 Nさん:そうなんですね! 高尾先生:逆に、毛がない方がケジラミに寄生されにくいことは確かです。また、お手洗い後に拭く際や性交渉の際も、毛がない方が楽と感じる人もいるようです。今は介護されることを考えて脱毛する人もいるというのがニュースになっていますが、介護をしている人に聞くとどちらでもいいという意見もありますし、まちまちですね。 Nさん:高尾先生としては、おすすめしますか? 高尾先生:「毛がある方がいい」「毛がない方がいい」このどちらがいいと感じるかの価値観は人それぞれです。脱毛するにはお金もかかるのでよく考えてみて、価値を感じるのであればやってみたらいいのではないでしょうか。 Nさん:デメリットはありますか? 高尾先生:脱毛することで外陰部の皮膚に細かい傷がつき、違和感がある人もいます。患者さんに相談されることがありますが、重大な皮膚トラブルでない限り、ほとんどの場合は2カ月くらい経てば治るので、あまり気にしなくていいと思います。