ドジャース・山本由伸、五回途中2失点でWS王手に貢献「チームが勝てたので、いい投球だった」 試合直前にグラブ位置を微調整
ナ・リーグ、リーグ優勝決定シリーズ第4戦（メッツ2－10ドジャース、ドジャース3勝1敗、17日、ニューヨーク）米大リーグのナ・リーグ優勝決定シリーズ（7回戦制）第4戦が行われ、ドジャースはメッツに10－2で大勝。対戦成績を3勝1敗とし、2020年以来、4年ぶりのワールドシリーズ進出に王手をかけた。先発した山本由伸投手（26）は4回⅓を4安打2失点、8奪三振と力投した。 いま、持ち得る力の限りを尽くし、勝機をつないだ。5－2の五回。山本は無死一塁でリンドアを空振り三振に仕留め、マウンドをリリーフ陣に譲った。11日のパドレスとの地区シリーズ第5戦に続くポストシーズン2勝目はならなかったものの、チームの勝利に安堵の表情を浮かべた。 「とにかくチームが勝てたので、いい投球だった。しびれる展開の試合がすごく多いのですごくやりがいを感じるし、幸せな経験ができている」 大谷の初回先頭打者本塁打で援護を受けた山本は一回、ビエントスに同点ソロを浴びた。それでも長打はこの一発だけで、4回⅓を散発3安打。三回に内野ゴロの間に2点目を失ったが、73球に全力を込め、粘り強くゲームメークした。 試合直前のブルペンでは、セットポジションでグラブの位置を微調整した。背後に立つプライアー投手コーチのチェックを受けながらグラブの位置、腕の始動で球種が読まれないように細心の注意を払った。試合では毎回の8奪三振。両打ちを含む右打者8人を並べたメッツ打線に対し、スライダーを14球（19％）と多投した。レギュラーシーズンで3・3％だった球種を効果的に使い、相手を幻惑した。 「一発がある打者がたくさんいたので、とにかく丁寧にコースを狙って投げました。変化球はよく変化していた。（スライダーも）いいボールだった。あと1勝、何とか全員で取れたら」 昨オフはメッツとも交渉を重ね、メジャーの投手史上最高となる12年総額3億2500万ドル（約465億円）の超大型契約でドジャースを選んだ。短期決戦で力を示し、ニューヨークの熱狂的なメッツファンにため息をつかせた。（山田結軌）
