関西でも「オーケー」なるか 記者ノートfrom湊町
食卓に欠かせない日常的な買い物を楽しめるスーパー。モノづくりのまち・東大阪市で話題なのが、首都圏地盤のスーパー「オーケー」が11月26日、大阪メトロ中央線高井田駅近くに関西で初出店したことだ。 こうした流通現場の取材を担当した経験がある筆者だけに、気になって初日の店頭をのぞいた。開店時間が約20分早まった店内は買い物客らでごった返し、〝激安〟のロースかつ重などが飛ぶように売れていた。 200円を払って会員カードを取得すれば、さらに割引特典がつく。同社の二宮涼太郎社長は、開店前日までの約1週間で「約3千人の方が会員になっていただいた」と反響の大きさに手応えをつかんだ様子だった。来年以降、兵庫県西宮市に2号店を出すなど「大阪、兵庫に出店を続ける」と宣言した。 府内を見渡せば、同じ首都圏の「ロピア」「肉のハナマサ」、中京圏から「バロー」、岡山の「ラ・ムー」、福岡の「トライアル」と他地域を地盤にしたスーパーの進出や出店拡大が近年目立つ。売り上げアップを狙い、国内第2の市場・関西を開拓する。 一方、大阪発祥の食品スーパー最大手「ライフ」は駅前を中心に出店を進め、特売チラシを定期的に打つ「万代」や「関西スーパー」などの関西勢も顧客争奪戦に負けじと対抗する。 オーケーが開店した当日の東大阪での新聞折り込みには、スーパー各社のチラシが目立った。財布のひもが固い消費者にとって、買い物先の選択肢が増えることは歓迎すべきニュースだ。(西川博明)