6日間の長丁場に備え、宿舎に漫画を持ち込む阿部将大

＜29日・いわき平競輪・前検日＞ ＜九州王国　再興へ＞ 　今、九州で一番勢いのある選手と言ってもいいのが阿部将大だ。今月、高知記念で2度目のGⅢ制覇を成し遂げると、続く地元の別府FⅠで完全V。ノリノリで東北の地に乗り込んできた。昨年3月のGⅢ初優勝も高知だったが、そのときはSS不在のいわゆる〝ウラGⅢ〟。2度目の制覇はSS4人など、ビッグレース級のメンバーとの決勝を制しただけに価値は大きい。 　地元での捲りVには「初めてあんない声援をもらいました」とにっこり。久々に別府バンクでの地元勢が果たしたS級自力優勝。注目度も今まで以上にアップしている。今回の出走表を見て、「わっ、108点もある。初めて取れました」とニッコリ。「でも今回はGⅠ。もっと上げて帰りたい」。1予の5着の点数が109点、2予は116点と、活躍すればさらにはね上げるチャンス。5月にも別府FⅠにあっせんされており、もう一度、地元に錦を飾りたい。 　好調の要因は、「自転車と体がかみ合っていて、よく進む。ようやく新車になじんできた。新車といっても、1年くらい乗っているんですけど」。今回は2日目からの戦いだが、「初日が良かった」と今すぐ走りたい様子だ。今月高知の優勝は、捲り追い込んで勝利に徹したが、今回も「無理駆けはしない。Sは得意なので、いいところを取って攻めたい」と、きっちり勝ち上がりを狙う。