南かおり30年<下>16日夜「ブンリク」一夜限りの復活への思い
南かおり30年<下>16日夜「ブンリク」一夜限りの復活への思い 聞き手:柳曽文隆 岡本ゆか 音楽:打越元久 THE PAGE大阪
「ラジオの仕事をやってみたいです」──。おはよう朝日ですの関西トレンド倶楽部リポーターを1年務めた後、テレビプロデューサーにこう相談すると「まずは事務所に入りなさい」と言われたのが1991年。その年にオーディションを受けた番組が「青春ラジメニア」(ラジオ関西)と「OBCブンブンリクエスト」(以下:ブンリク)だった。ラジメニアは現在も放送中で、番組は今年30周年という長寿番組だ。そしてブンリクのパーソナリティは9年務めた。そんなブンリクが16日夜に一夜限りの復活を果たす。インタビュー中も「久々で打ち合わせが楽しい」と笑顔で話す。
毎週800通のはがき届く「青春ラジメニア」
青春ラジメニアは今年放送開始30周年を迎えているが、南はそのうち27年アシスタントで出演。先日の放送でもリスナーから自身が初めて番組イベントでお披露目された時のことを懐かしむはがきがきたり、「この曲をかけるのは27年ぶり」という長年やっているからこそのやりとりが多数あった。 同番組には毎週約800通のはがきが届く。同番組は現在も基本、はがき、ファクスでの応募が原則となっており、南が放送日に早めにラジオ関西へ到着すると、パーソナリティの岩崎和夫アナウンサーが目を通したはがきを、じっくりと読むところから仕事が始まるという。 「いまは800通ですけど、私が入ったころは毎週2000通のはがきが来てましたからね。メッセージをみっちり書いてくれたり、ステキなイラストを描いてくださるファクスを読むのが楽しみです」と笑顔で話す。
「私はラジオの財産はファクスまでかなと思うんです」
最近のラジオ番組はメールでの投稿が多い。南は「メールは否定しませんが、私はラジオの財産ははがきはもちろん、ファクスまでかなと思うんです」と持論を語る。 メールはたしかに即時性があり、外に出ているとき、気軽に携帯電話を使ってリアルタイムで情報のやりとりができたりもする。 しかし「人と人とのぬくもり」が感じられるのは、はがきとファクスだという。いずれも「手書きの温かさ」で、人柄が浮かんでくる。 それが番組内で読まれない、いわゆるボツになったとしても、南と岩崎アナはそのすべてに必ず目を通し、ラジメニアン(番組内でのリスナーの愛称)との交流を続けている。それも番組が30年続く要因のひとつなのだろうか。