東北が日本航空との強豪対決制す セッター瀬川桜輝が速攻多用で翻弄 春の高校バレー
「ジャパネット杯 春の高校バレー」として行われる第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会第2日は6日、東京体育館で行われ、男子2回戦で東北(宮城)が日本航空(山梨)を2-1で下した。 【トーナメント表】第77回春高バレーの男女別組み合わせ 優勝経験のある強豪同士の対決を東北が制した。3大会前の王者、日本航空に2-1で競り勝ち、8強入りした前回に続く3回戦進出を決めた。「嫌な展開だったが、雰囲気よく、取り切ることができた。明日につながる」。セッター瀬川桜輝主将(3年)は安堵の表情を浮かべた。 第1セットを先取するも、198センチのモンゴル出身選手を擁する相手の高いブロックと粘り強い守りに苦しみ、第2セットを失った。勝負の最終セットは「クイックを多めにして勝ち切ろう」と判断。日本航空に先行されたが、センター遠藤駿(2年)の速攻を多用して相手ブロックを揺さぶり、終盤に逆転。25-22でもぎ取った。 全国高校選抜の主将として昨夏の海外遠征を経験。「ブロックの上から打たれるのが当たり前」という海外勢の高さに戸惑った。帰国後は例年ほどのサイズがない東北のアタッカー陣を機能させるため、ボールの下に素早く入ってトスを上げる技術や、相手ブロックを惑わす細かいフェイントを磨いた。エース野村達稀(3年)も「調子を上げてくれ、やりたいことが十分にできる」と一目置く好セッターは、名門を22大会ぶりの選手権制覇に導けるか。(奥村信哉)