【NFL】練習中の激しいやり取りを問題視しないジェッツQBロジャースとWRウィルソン
ニューイングランド・ペイトリオッツとアウトサイドラインバッカー(OLB)マット・ジュードンを取り巻く雰囲気を見れば分かるように、そのようなやり取りは一般的な傍観者を不安にさせるかもしれないが、ジェッツ組織内でのロジャースの立場を理解している者は、ジェッツがサム・ダーノルド時代から陥っているオフェンス面の低迷から抜け出すためには、そのようなやり取りが必要だと理解している。将来の殿堂入りが確実視されているエリートパサーとして、ロジャースはある特定の方法で物事を成し遂げることを望んでおり、それが達成されるまで手を緩めることはない。
幸いなことに、この点はプロのレベルでは理解されることが多く、ウィルソンも例外ではない。
ウィルソンは水曜日に「彼はムカついているって声に出して言うんだ」と説明している。「自分たちの状態が悪いときは俺も腹が立っている。みんなに対してそんなふうに声を上げるわけじゃないけど、俺も腹が立っている。だから、ある意味で同じ気持ちなんだ。彼が何か言ってくれて俺はうれしいって感じだ」
「それは個人的なことじゃない。ここにいる誰もそんなふうに思っていないと思う。よし、これが俺たちのリーダーだって感じ。もちろん、彼は自分たちがやっていることに満足していない。だから、あれで一部の選手は思い知らされたんじゃないかな」
今回の一連の流れは、『HBO』の“Hard Knocks(ハードノックス)”で特集され、ベテランWRランドール・コブ――グリーンベイ・パッカーズで共に過ごしていたロジャースをよく知る選手――がロジャースは自分たちのパフォーマンスに満足していない、と他のレシーバーたちに警告していた昨シーズンを想起させるかもしれない。それは事実上、ジェッツのパスキャッチャーたちに対する“ロジャースに見合うレベルまでパフォーマンスを上げろ、さもなければ――”というメッセージだった。
コブはいなくなり、適切な注意喚起もなくなった。無駄にする時間はほとんどなく、チームメイトの気持ちを守ることは優先事項ではない。重要なのは、グリーンベイからニューヨークに移るというロジャースの決断を正当化できるようなレベルに、ロジャースのキャリアが終わる前にチーム全体で到達することだ。