三井住友FGがインドリテール金融を完全子会社化-1000億円追加出資
(ブルームバーグ): 三井住友フィナンシャルグループ(FG)は7日、インドの金融子会社「SMFGインディア・クレジット・カンパニー」に追加出資し、100%子会社化したと発表した。今後、支店網の拡大や資金調達を強化するなどして、インドのリテール金融市場の成長を取り込む狙い。追加出資額は7億ドル相当(約1040億円)。
国内3メガバンクグループは近年、相次いでインドに投資している。人口減少や低い経済成長に直面している日本とは対照的に、インドは人口が中国を抜いて世界最多となり、今後の経済成長も見込めるためだ。
三井住友FGは2021年にフラトン・インディア・クレジット・カンパニー(現SMFGインディア)を約2200億円で買収すると発表。株式の74.9%を取得して連結子会社化した。現在の社名に昨年、変更した。買収当初から完全子会社化を目指していた。
SMFGインディアは従業員が約2万人、900超の店舗網を抱え、個人や中小企業向けに、不動産担保融資やデジタル融資を幅広く提供している。追加出資を機にデジタルを活用したプロダクトの拡充も図り、22年度に14.7%だった自己資本利益率(ROE)を25年度以降に18%超まで引き上げる目標を掲げる。
三井住友FGの中島達社長は2月のインタビューで、インドについて「どんどん伸びる成長が何よりの魅力だ」と述べた。個人や中小企業向けでは、預金取引の機能などが抜けているとして、「できるだけフルラインに近いサービスを考えている」と展望を語った。
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Hideki Suzuki