新紙幣で馬券は買える?払戻は?JRA管理の馬券発売施設は約6000台がすべて対応済み
04年以来、約20年ぶりに新紙幣が発行されました。1万円が福沢諭吉から実業家の渋沢栄一に、5000円札が樋口一葉から津田梅子に、1000円札は野口英世から微生物学者の北里柴三郎へと替わります。ここ数日のニュース、ワイドショーではその話題が中心です。自販機、飲食店での新紙幣対応状況などが、ひっきりなしに取り上げられています。 JRAの対応は迅速でした。同広報によるとJRAが管理する競馬場10場に、ウインズやエクセルなど38場を加えた全ての馬券発売施設は、新紙幣対応を済ませているといいます。稼働している富士通社製の馬券発売機は現在、約6000台ほど。機械そのものを入れ替える必要はなく、センサーなどのソフトウエアを改修することで、新旧両方の紙幣での馬券購入が可能になっています。21年11月に新500円硬貨の流通が始まった当時も、同様の対応がとられていました。 JRAの馬券売り上げは11年に底を打ってから、年々回復。昨年の中央競馬の売り上げは3兆2700億円超を記録しました。今やネット、電話投票での売り上げが2兆7000億円超と全体の8割以上を占めます。UMACAも浸透し始めてキャッシュレス化がさらに進んでいますが、現金派、紙馬券派のニーズはまだまだ高いのが現状です。 今週末以降、しばらくの間は新旧紙幣が入り乱れることになりそうです。払戻金は銀行から借り入れを行うため、厳密に言えば、札を用意するは銀行側。仮に100万円超の“帯封”を手にしたとしても、福沢諭吉と渋沢栄一が混在するそうです。どの紙幣も新旧ともサイズが同じため、そうなるのでしょうね。いざ話を聞いてみると、「へえー」と思うことばかりでした。 肝心なのは彼らの増やし方ですね。福沢さんと渋沢さんが肩を並べて笑っている姿が、競馬場で見られるといいのですが…。今週は七夕賞なので、短冊に書いてみます。「予想がたくさん当たりますように」、と。【松田直樹】