フェラーリが11年ぶりにスーパーカー発表、5億8500万円-限定799台
(ブルームバーグ): イタリアの高級スポーツ車メーカー、フェラーリが11年ぶりに新型のスーパーカーを発表した。1980年代のデザインを保ちつつ、未来的な要素を取り入れた。価格は360万ユーロ(約5億8500万円)。
フェラーリの17日発表によれば、このスーパーカーは「F80」で、1200馬力V6ハイブリッドエンジンを搭載。799台の限定生産となる。出荷は来年末までに開始する見通し。
F80は、フェラーリが誇る業界トップの利益率をさらに押し上げるための最新の取り組みだ。フェラーリの生産台数は競合他社に比べて極めて少ないが、高い利益率が同社を欧州で時価総額最大の自動車メーカーへと押し上げた。
高級品の消費が総じて減速する中にあって、100万ドルを超えるスーパーカーの需要は依然として堅調だ。F80のイタリアでの標準価格は360万ユーロで、その他の国での価格は後日発表される予定。
F80は定員2名で、最高速度は時速350キロメートル。フェラーリがスーパーカーを発表したのは、2013年の「ラ フェラーリ」以来となる。スーパーカーという言葉は高性能スポーツカーを指す場合に用いられることが多いが、フェラーリは、限定生産かつ最も高価なモデルにこの言葉を使用している。フェラーリのスーパーカーには他に1984年発表の「GTO」や2002年発表の「エンツォ」などがある。
F80のデザインは航空宇宙産業からインスピレーションを得たと、フェラーリは説明。フラビオ・マンツォーニ最高デザイン責任者(CDO)は、フェラーリは「非常に未来的で破壊的なことをしたかった。ノスタルジックなアイデアに流されたくなかった」と述べた。
富裕層を対象に開かれた内覧会は極めて好評。同社の最高マーケティング&コマーシャル責任者、エンリコ・ガリエラ氏によれば、正式な販売契約はまだ結ばれていないものの、799台全てが既に購買見込み客によって非公式な形で予約済みになっているという。