脱「読まれない社内報」! “響く”社内コミュニケーションの3要素
共感でき、刺激を受ける「見せ方」
読者に当事者意識を持たせ、また共感してもらうには、同じ境遇、立場、職種、階層、年代──といった共通点のある人物を登場させると良い。同じ〇〇の人は読んでしまうし、刺激を受ける。つまり、ターゲットを絞り、そのターゲットに読ませたいのであれば、そのターゲットを登場させ、事例を中心に「本音」で話してもらうのが最も効果的である。 「読まれてなんぼ」の社内メディアではあるが、実は、読者以上に登場者への影響が大きい面もある。自分が登場していると、当然ながら本人は読み、保存し、家族に見せる。その効果は、いち読者として受けるものよりも大きい。「刺激を与えるために登場させる」ことも社内活性化のための一つの手段だ。
メディア・ミックスのすすめ
社内メディアが複数あり、例えば、印刷社内報とイントラネットのように異なるメディアがある場合は、その特性に合わせたコンテンツ作成が求められる。じっくり読ませるなら印刷社内報、速報性のあるニュースなどは電子社内メディアに掲載するのが基本だ。 その上で、作り手としては「両方読んでもらう」ことを目指したい。例えば、イントラネットで速報性のあるニュースを掲載したら、その詳細部分、特に人物を中心としたストーリーを印刷社内報に掲載する。そして、関連資料をイントラネットに格納し、詳しく知りたい人はそこに見に行くといった工夫も可能だ。それぞれのメディア特性を上手に使って、インパクトを与えていきたい。 著者プロフィール・豊田健一(とよだけんいち) 株式会社月刊総務 代表取締役社長/戦略総務研究所 所長/(一社)FOSC 代表理事/(一社)ワークDX推進機構 理事/ワークフロー総研 フェロー 早稲田大学政治経済学部卒業。株式会社リクルートで経理、営業、総務、株式会社魚力で総務課長を経験。日本で唯一の総務部門向け専門誌『月刊総務』前編集長。現在は、戦略総務研究所所長、(一社)FOSC代表理事、(一社)ワークDX推進機構の理事、ワークフロー総研フェローとして、講演・執筆活動、コンサルティングを行う。 著書に、『リモートワークありきの世界で経営の軸を作る 戦略総務 実践ハンドブック』(日本能率協会マネジメントセンター、以下同)、『マンガでやさしくわかる総務の仕事』、『経営を強くする戦略総務』
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