名古屋、一丸で崩れず 守護神中心に団結―ルヴァン杯サッカー
試合展開とスタジアムの空気感で言えば、初タイトルを狙う新潟に勢いがあった。 だが、名古屋は2度のリードを追い付かれても崩れなかった。監督として単独最多3度目の頂点に立った長谷川監督は「選手の気持ち、献身性が優勝に結び付いた」。感謝しきりだった。 【写真】前半、先制ゴールを決め喜ぶ名古屋の永井 35歳のベテラン永井が先行する流れをつくった。自陣から攻撃を組み立てる新潟に重圧をかけ、GKのパスミスをダイレクトで蹴り込んで先制点。2点目も挙げただけでなく、後ろからボールを刈り取る守備で、再三ピンチの芽を摘んだ。「疲れたらバトンをつなぐという意識」。力を出し切った。長谷川監督とはF東京時代の2020年度の大会に続く優勝で、復帰した名古屋では初のタイトルとなった。 勝利目前の後半ロスタイム、追い付かれるきっかけとなった痛恨のPKを献上した中山が延長前半にリードを奪うゴール。延長開始前、チーム全員から声を掛けられ、「そのおかげです」。こうべを垂れた。 PK戦でも、GKランゲラックがいる安心感があった。「さすがの威圧感」と指揮官。今季限りで退団する守護神に贈るタイトルにもなった。優勝カップを掲げたオーストラリア生まれの功労者は「素晴らしいストーリーだ」。チームを誇った。