【ラジオNIKKEI賞】菅原明良騎手と初タッグ!ショーマンフリート重賞初Vへ 調教評価は唯一の『S』
ラジオNIKKEI賞の追い切りが26日、東西トレセンで行われた。美浦では、1勝クラスを勝ったばかりのショーマンフリートが3頭併せで豪快な動きを見せて最先着。抜群の加速力で調教評価は唯一の『S』だ。栗東ではジュンゴールドが馬なりで軽い動きを披露。巻き返しに向けて態勢を整えた。 グレイテストな動きで、絶好の気配を振りまいた。ショーマンフリートが美浦Wコースで僚馬を圧倒。見守った手塚調教師は満面の笑みで賛辞を並べた。 「動きは良かったね。成長してきているし、今回は帰厩してから前走と全然状態が違う。暑い時期の方がいいね」 薄暗い雲に覆われた午前5時14分に僚馬2頭から大きく離れてスタート。序盤は自分のリズムで追走し、徐々に差を詰めて直線で最内に入ると、そこからが圧巻のショータイム。一気にギアを上げて雄大なフットワークに変わると、先に抜け出した僚馬を並ぶ間もなく馬なりで抜き去り、中レイヤードレッド(2歳未勝利)を2馬身、外ラストレガシー(2歳新馬)を3馬身突き放した。この日のWコースは全体的に時計がかかっていたため、タイム自体は6ハロン83秒8-11秒6と目立つものではないが、抜群の加速力で調教評価は文句なしの『S』だ。 19日の1週前追い切りでは、Wコース(6ハロン83秒4-11秒4)で宝塚記念2着ソールオリエンスと互角の動きを披露。「ソールに格負けしていなかったし、馬が自信を取り戻したイメージ」と指揮官は上昇ムードを感じ取っている。 陣営の工夫も実を結んでいる。前走時から調教に限ってノーマルな水勒(すいろく)ハミから制御が利きやすくなるユニバーサルビットに変更。「調教は行きたがる馬だけど、これを使うと抑えが利くようになった。頭も低くなるし、全身を使えるようになってきたね」。調教での進歩を早速レースにつなげ、前走で1勝クラスV。今回の追い切りも道中はリラックスした走りを見せており、ラストの爆発力につなげていた。 今回は菅原明騎手との初コンビ。先週23日の宝塚記念(ブローザホーン)でGⅠ初制覇を飾った頼れる新パートナーだ。12日にWコースでの2週前追い切りで感触を確かめた鞍上は、「いい馬ですね。走る馬だし、ハンデ54キロも軽い」と好感触を口にする。「GⅠを勝って自信がついたので、この勢いを持って行きたいです」。2週連続重賞Vに闘志を燃やす若武者とともに、ショーマンフリートが夏の福島で主役を演じる。(綿越亮介)