気候変動で人生が変わってしまう子どもたち。子どもの貧困とのつながりとは?
知ることから、日々の小さな選択を変えていく
気候変動と子どもの貧困はつながっている。 筆者は今までそういう認識を持ったことがありませんでした。気候変動は環境問題、子どもの貧困は経済格差などの社会問題として、それぞれ別に捉えていたのです。 小さい頃から「地球上にはごはんが食べたくても満足に食べられない子どもたちがいるんだよ」と、親や先生から教わってきました。その子どもたちの命の最後の糸を絶ってしまうのは、自分が出したプラスチックのゴミや付けっぱなしにした電気かもしれない。かつて遠い国の話と思っていた子どもたちと自分の日常生活が、実はつながっていることを今回の取材で知ることができました。 ユニセフのレポートによると、2050年には世界の20億2,000万人すべての子どもたちが高頻度で発生する熱波にさらされると予測されています。30年後の日本で、エアコンを使えない子どもたちはどうなるのでしょう。その子どもは自分の大切な人であるかもしれないし、災害や異常気象によって自分の生活も立ち行かなくなっているかもしれません。 今地球上にある命、すぐ先の未来に生まれる命、自分の命を守るために、日々の生活の中にある小さな選択を変えていく。 それはすべて、まず現状を知ることから始まるのだと思います。
取材・文 : 宮島麻衣 撮影 : 安永明日香 取材・編集 : 小山内彩希 取材・編集 : くいしん