市村優汰、舞台に立つ父・市村正親が憧れの存在「“僕のヒーロー”みたいな感覚です」
俳優・市村正親の長男で、注目の若手俳優・市村優汰(16)が、SDGsプロジェクト・ファミリーフェスティバル 海の音楽劇『プリンス・オブ・マーメイド~海と人がともに生きる~』で、石原颯也とのWキャストで初の主演作品に挑む。初座長の意気込みや、父であり大先輩となる市村との親子関係について聞くと、高校生になりたての16歳らしいフレッシュな回答が飛び出した。 ■SDGsを意識した舞台の座長に挑戦「みんなで助け合えるチームに」 ――今回演じるのは人魚の王子・タリク。王子様役への意気込みはいかがでしょうか? 市村優汰:王子様になったことがないので、今もイメージを膨らませている最中なのですが、さりげなく女性をリードする“ジェントルマン”の心を私生活でも心がけています。ビジュアルでは、ディズニープリンスを参考にしています。 ――「海と人との共生」をテーマにさまざまな企画を展開する『海のSDGsプロジェクト』の一環で進められていますが、普段SDGsを意識することはありますか? 市村優汰:今回の舞台は、壮大な海の物語とともにSDGsの大切さを伝える作品です。この作品を通じて海のゴミを少しでも減らせたらいいなと思っています。“環境に対する意識”という意味では、僕は普段からマイストローを持参しています。 ――マイストロー、ステキな取り組みですね。3作目にして初主演という大役を担いますが、座長としての意気込みは? 市村優汰:すでに緊張しています(笑)。けど、座長だからと言って気負いせず、常にみんなと同じ方向を見ることを心がけていきたいです。舞台は生ものですから、公演中のハプニングとかも起こるかもしれない。けど、普段からの信頼関係を高めて、みんなで助け合えるチームを目指したいです。 ――父親で舞台俳優の大先輩の市村正親さんからは、この作品に向けてアドバイスはありましたか? 市村優汰:もらってないです。父からのアドバイスを参考にすると、意識しすぎてしまってお父さんの作る舞台になっちゃいそうだから。父からも、「アドバイスはしないから自分で作りなさい」と言われました。 ――なるほど。ちなみに、今回の舞台ではなく、俳優としての心得やアドバイスは普段からいただいたりしているのでしょうか? 市村優汰:「自分がやりたいことをやりなさい」と飽きるほど言われています。俳優は歌舞伎と違って受け継ぐものではないから、自分が思うようにやってみても良いのかなと思っています。 ■俳優を志したきっかけは父・市村正親のミュージカルを観たこと ――俳優を志したのはご自身の意思で? 市村優汰:はい、そうです。父に「俳優になりなさい」と言われたことは一度もありません。ただ、俳優を志したきっかけは父のミュージカルを観たことですね。家では普通ですが(笑)、舞台に立つと役が憑依して圧倒されるんです。それを客席で観ながら「僕もやってみたい」って思っていましたし、そんな父をずっと尊敬しています。 ――俳優を志したのは何歳の時ですか? 市村優汰:6歳くらいです。純粋に「かっこいいな」って思ったんです。仮面ライダーみたいな、“僕のヒーロー”みたいな感覚です。舞台に立つ父が、僕の憧れの存在でしたね。父が出演してきた舞台で一番好きなのは、ミュージカル『ミス・サイゴン』。お話自体も好きですが、あの役になりきっているお父さんは、本当にかっこいいです! ――正親さんにも「かっこいい」と直接伝えるんですか? 市村優汰:はい。そういうのも言いますけど、ダメ出しもします。僕が違うと思ったらそれを伝えると、父も「確かに」と一旦受け止めてくれます。「改善してみるね」とか、「でも、お父さんはこう思うよ」と、場合によって次のアクションは異なるけど、ちゃんと第三者の意見を受け入れてくれるところも尊敬しています。 ――すごく素敵な親子関係ですね。厳しさもあるのでしょうか? 市村優汰:厳しくはないですよ。優しいなと思いますし、最近では僕の方から「もうちょっと厳しくして。じゃないとダラダラしちゃうし」とお父さんに伝えています。