DeNA〝全ベイ〟で勝った 牧離脱も一丸!先発野手全員ヒット、11安打7得点
令和マシンガン打線の底力だ!! DeNAは21日、ヤクルト9回戦(神宮)に7―0で快勝した。今季から主将を務める牧秀悟内野手(26)が、右太もも裏の肉離れで出場選手登録を抹消された中、前主将の佐野恵太外野手(29)が三回に2号ソロ。牧に代わって「8番・二塁」で先発出場した林琢真内野手(23)が二回に先制の2点三塁打を放つなど、先発野手全員安打を記録し、首位・阪神に3・5ゲーム差に迫った。 【写真】3回、本塁打を放ちポーズを決めるDeNA・佐野恵太 主砲を欠いても、火力は落とさない。一昨年から4番を打ち続けてきた牧が離脱するピンチに、令和のマシンガン打線が一丸。先発野手全員の11安打7得点でヤクルトをねじ伏せ、三浦監督は「確かに牧がいないことは大きいけど、みんなでカバーするためにどうしたらいいのか、考えながらやってくれた」とうなずいた。 新旧の主将で思いをつないだ。昨季までキャプテンマークを着けていた佐野が三回、小川のカットボールを中堅バックスクリーンへと運んだ。昨季、球場別最多の5本塁打を放った神宮で好相性を発揮し「明大時代からよく試合をしていて、好きな球場の一つ。もしかしたら捕られるかもと思ったけど、風に乗ってよかった」と納得の表情を浮かべた。 今季から主将を継承した牧とは、テレビゲーム「マリオカート」仲間でもある。一緒に定着させたのが右肘を突き出す本塁打パフォーマンス「デスターシャ」。「牧が一番悔しいと思う。いない間も打線をつないでいけるよう頑張りたい」とこの日は離脱した新主将の思いも込めて披露した。 『代役』も輝いた。牧に代わりプロ2年目で初めて二塁で先発出場した林は、二回1死二、三塁で迎えた第1打席。「何としても1点を取りたかった場面。打てる球を待って打ったという感じ」と小川の初球の変化球を振り抜き、鋭く一塁線を破った。自身初の三塁打が貴重な先制2点打となり「打席をもらえることにありがたい気持ちを感じていた。その中でいい結果がついてきてよかった」と拳を握った。 林は入団1年目から開幕スタメンの座をつかんだが、今季はベンチを温める試合が続いた。4月7日以来となる先発起用に応え「自分のできることは限られていると思うけど、それをベストに出せるように準備はしている」と胸を張った。大黒柱不在のピンチをチャンスに変えた。
4番に座る筒香も2試合連続安打でチームを鼓舞した。4位ながら首位・阪神とは3・5ゲーム差だ。牧は1年目から主力として勝敗を背負い、昨季は全143試合に出場して最多打点、最多安打の2冠に輝いたチームの顔。抜けた穴は計り知れないほど大きくても、それを埋めるだけのチーム力を全員で証明した。(浜浦日向)