向井理、冷徹な男を好演 サイテーなのにときめきが止まらないのはなぜ?
向井理のブラックな怪演ぶりがとまらない。放送中のドラマ「きみが心に棲みついた」(TBS系)で、臆病で依存心の強いネガティブなヒロインのキョドコこと小川今日子(吉岡里帆)と共依存関係にある星名漣を演じている。 冷徹なセリフや表情、そしてそれだけでは説明のつかない、どこかにちらりと愛情も顔をのぞかせるような、なんとも深みのある芝居が白眉だ。毎週火曜夜に放送が終わると、ファンの間では“今週の星名”の言動がネット上で話題になるのが恒例となっている状況だ。 27日放送の第7話終了後にも、「星名さんサイテーなのは分かってるけど、顔がかっこいいから何でも良くなってくる」「星名さんはクソだけど一番救わなきゃいけないのも星名」といった声が躍っている。
「キョドコのくせに」 冷徹な演技がかえって刺激的?
20日放送の第6話では「僕、愛のないセックスほど興奮しちゃうみたいです」と、用済みになった飯田彩香(石橋杏奈)に冷たく言い放ったセリフが話題になった。そんな星名のブラックぶりがエスカレートするたびに「今週の星名さんマジかよ」とファンは高まり、危険極まりない雰囲気の人物であるにも関わらず、向井の好演もあってか引き込まれてしまうようだ。 星名を見ていると、単純に冷徹なだけの人物ではなさそうだ。普段はビジネスエリート然としているクールな星名だが、キョドコの前では時に優しさの混ざったような表情を見せる瞬間がある。第6話で、キョドコをラーメン屋に誘った星名が、いつもの決めゼリフ「キョドコのくせに」を放つのだが、それは普段の冷徹なそれとはどこか違い、温かみさえ感じさせる響きがあったのだ。その複雑で微妙な部分をしっかり伝えることのできる向井の演技力は、やはり毎週注目に値するものと言っていいのではないだろうか。 キョドコと星名の関係は共依存恋愛的に描かれているが、これは自らをかえりみず相手のために必死になってしまっている人と、その相手に依存している人との恋愛関係で、原因としては、幼少期の母親との関係が大きく影響しているケースが多いといわれる。ある種の危険性をはらんでおり、依存している相手がいなくなってしまうと、自分が存在している意味がわからなくなって死を考えるようになったり、2人を邪魔する者を排除しようとする行動に出ることもあるのだとか。