住宅再建44プラン提案 県、被災者向け 世帯規模に合わせ
●知事「具体的イメージを」 能登半島地震で被災した住宅の再建を後押しするため、県は26日、世帯規模に応じた設計プラン44種類を紹介する「いしかわ型復興住宅モデルプラン集」の中間報告を県ホームページで公表した。住宅の外観が一目で分かるようになっており、県庁で会見した馳浩知事は「住まいづくりに向け、具体的なイメージを持ってほしい」と述べた。来年3月末までに各種支援制度や耐震改修の事例を盛り込んだ最終版を仕上げる。 【写真】テラスを備えた黒瓦ぶきのファミリー向け住宅 県は「地域とつながる新たな能登暮らし」をテーマに9月以降、住宅メーカーから設計プランを募っていた。23グループから提案を受け、提案社名や連絡先、建物の概要、間取り、標準工期、概算工事費などを写真とともにまとめた。 夫婦・単身向け23種類とファミリー向け21種類を用意した。木造の1~3LDKなどで、瓦屋根を採用した住宅が多い。馳知事は「能登の景観に配慮したデザインだ」と語った。 標準工期は3カ月~半年を想定する。概算工事費は夫婦・単身向けが1500万~2400万円程度、ファミリー向けは1800万~3600万円程度と見込んだ。 中間報告の資料は市町の窓口に置くほか、住宅相談会の会場で配布する。最終版は設計プラン以外にも、住宅再建に関する支援制度や融資制度、耐震改修の事例などを紹介する。冊子を作成するほか、県ホームページで公開する。 馳知事は年末の帰省時期に合わせてプラン集を公表したとし、「家族で住宅再建を考えるきっかけにしてほしい」と話した。新築以外にも災害公営住宅や古民家改修などの選択肢を示し、高齢世帯らの負担軽減を図るとした。