糸井嘉男氏の超人目線 侍・才木は自信を確信に変えた 森下文句なしの侍4番 虎戦士2人のさらなる活躍に期待
阪神、オリックス、日本ハムで活躍したデイリースポーツ評論家・糸井嘉男氏(43)の「超人目線」。今回のテーマは11月。「プレミア12」では阪神から侍ジャパンに選出された才木と森下が大活躍。台湾を訪れた糸井氏は野球熱を目の当たりにするとともに、2人のさらなる活躍に太鼓判を押した。国内FA権を行使した原口、大山にもエールを送った。 【写真】小園の大活躍にモデルのリサ夫人「興奮のあまり出待ち」現地応援、球場外で2ショ ◇ ◇ 「プレミア12」は盛り上がりましたね!日本のトップ選手が集う侍ジャパンで才木投手と森下選手が大活躍。阪神の選手が日本代表の主軸として戦う姿を見て、うれしく思いましたし、誇らしい気持ちにもなりました。 才木投手はシーズンで得た自信を確信に変えたのではないでしょうか。僕も台湾に行ってきましたが、現地の野球熱はすさまじいものがありました。16日・台湾戦が行われた台北ドームの雰囲気はまるでコンサート会場のようでした。そんな完全アウェーの中、才木投手は六回途中無失点。侍ジャパン初招集とは思えない堂々としたピッチングで、彼の持ち味である真っすぐもさえ渡っていました。スーパーラウンドの22日・ベネズエラ戦(東京ド)でも5回2失点。大舞台に強いことを証明してくれました。 勝負強いと言えば森下選手はアッパレですね。チャンスに強いですし、侍ジャパンの4番として文句なしの働きでした。こうした経験が来季以降、さらなる高みへと成長させてくれるはずです。 僕も2013年のWBCに出場しましたが、日の丸ユニホームはやはり特別なものです。日本の代表として戦うわけですから重みが違います。現役を終えた後に振り返れば、当時の経験が今の自分の財産になっていると心の底から思いますね。 台湾ではキューバ、ドミニカ共和国の試合も見る機会がありました。選手構成は若手主体で、将来メジャーで活躍しそうな有望株がたくさん集まっているイメージです。確かに粗削りな面は否めませんが、ポテンシャルは高い。日本野球のレベルの高さを改めて感じることもできました。 阪神に目を向けると、藤川新監督の下、安芸で充実の17日間を過ごしたようですね。プロ3年目で初めて秋季キャンプにフル参加したテル(佐藤輝)にとっても、鍛錬の場になったはずです。僕も30歳を超えてから秋季キャンプに参加したことがありますが、秋は野球に没頭できる季節です。テルも率先して練習に励んでいたと聞きます。いい時間になったかどうかは来シーズン終わった時に答えが出ます。藤川監督の言葉からも期待は伝わってきますし、来季はリーダーとしてチームを引っ張っていってもらいたいですね。 最後に、国内FA権を行使した大山選手、原口選手には、自分にベストな選択をしてもらいたいと思います。僕も16年オフにFA宣言しました。野球人生は短いし、何が起こるか分からない。僕は当時、野球人生の終わりをイメージしていました。2人もじっくり考えていいと思います。周りの声は気にせず、自分で決断して、答えを導き出してほしいと思います。