青森生まれのハヤテノフクノスケ

［ＧⅠ菊花賞＝２０２４年１０月２０日（日曜）３歳、京都競馬場・芝外３０００メートル］ 　４８年ぶりの快挙達成となるか。ハヤテノフクノスケ（牡・中村）が、１９７６年のグリーングラス以来となる青森県産馬の菊花賞Ｖを狙う。１６日に栗東坂路で敢行された最終追い切りでは、４ハロン５２・６－１１・８秒の好時計をマークした。 　中村調教師は「ＧⅠなので、単走である程度しっかりという感じで。動き自体は悪くなかったと思います」と意図を説明する。前走のフィリピンＴ（２勝クラス）では外を回る形で２着に惜敗。跳びが大きい同馬にとって、小回りの札幌競馬場は難しい舞台だった。その点、京都競馬場の大きな外回りコースへの舞台替わりはプラス材料だ。距離に関しても、指揮官は「道中で変に力まなければ、全く問題ない」と太鼓判を押した。 　同馬を担当する山吉助手は１９９８年の天皇賞・春を制したメジロブライトや、２００６年の菊花賞馬ソングオブウインドを手がけた腕利き。母方がシンボリクリスエス×コマンダーインチーフの配合で、長丁場に適したバックボーンがあるのは間違いない。１１年の菊花賞で２着だった父ウインバリアシオンに、産駒初の重賞タイトルをＧⅠの大舞台でプレゼントできるか、注目が集まる。